夏もいよいよ終盤となりましたね。暑さで食欲のない日もあったはずなのに、気が付いたら夏のはじめよりも太っている！ なんてショックを受けている人もいるのでは。
まだまだ残暑が続くなか、今すぐ見直したい夏太りした原因と、夏太りの進行を防ぐ”朝ベジ”習慣とは。
夏太りの原因は糖質中心の食生活にあり
夏場は暑さの影響で食欲の度合いも日によってまちまち。食事の内容も偏りがちになってしまうことも。実は夏太りを招く人の食生活には“糖質”の摂り過ぎが原因の1つとされています。
株式会社ネオマケーティングが行った「夏太り」をテーマにした調査にて、夏に太ってしまった経験のある人に、夏によく摂っている食べ物を聞いたところ、最も多い回答は「そうめんや冷やし中華など冷たい麺類」で72.0%。
また、夏太りの経験がない人に比べて、夏太りの経験がある人は「アイスクリームやかき氷など冷たく甘いデザート」、「カレー、牛丼、豚丼、うなぎ丼などの丼類」、「油っこいメニュー」を食べている率が10％以上高かったという結果に。
夏に太ってしまった経験がある人ほど炭水化物など“糖質の多い食事”を摂っていることがわかります。そうめんのような手軽に作れてさっぱりとしているもの、アイスクリームなどの冷たいものがおいしく感じる季節なだけに、見落としがちな糖質量が夏太りの一因となっているようなのです。
朝ベジ習慣のすすめ
私たちの体は、夏場の熱い環境で動くと大量の糖が消費され、無意識に糖を求める状態になってしまうのだそう。
「空腹時に糖の大量摂取を行うと、血糖値が急上昇し、インスリンが大量に分泌されてしまいます。大量に分泌されたインスリンは、余った糖分を脂肪に変える働きもあるので太らないためには血糖値を急激に上げないことが重要なのです」（管理栄養士 麻生れいみ先生）
そこで、夏太り対策としてとり入れたい習慣が朝食に野菜をとり入れる“朝ベジ”習慣。
「野菜などの食物繊維をたっぷり摂取することで、食後の血糖の急上昇を防げることや、インスリン分泌量が少なくて済むということが言われています。また、朝食で食物繊維を多く含む食事をした場合、血糖値の上昇を抑える働きやインスリンの節約効果は昼食以降まで続くという、セカンドミール効果があることもわかってきています。
このことから、野菜を含めた食物繊維の多い食品を朝に摂ることが１日の血糖値を安定させ、夏太り対策になることが期待されているのです」
さらに、大量に汗をかく夏場ならではの理由も。
「人間の体には発汗と引き換えに失われてしまう栄養素があります。それは、ビタミンやミネラル。特に水溶性のビタミンB群は、汗や尿で簡単に流れ出てしまいます。
ビタミンB1・B2・B6などは脂肪の代謝を促すので、汗をかくほど脂肪をため込んでしまう体質になってしまいます。
ですから、食生活での対策として朝食に食物繊維やビタミン・ミネラルの豊富な野菜類や大豆類などを摂っていただくことをお勧めします」
忙しい朝でも５分でパパッとつくれる！朝ベジレシピ
まず、朝食に野菜をとり入れるのがよいとはいえ、朝は１分でも時間が惜しいくらい忙しいのが現状。実際には朝は欠食している人も多いかもしれません。
そんな人には野菜ジュースなどの手軽なものでフォローするのをおすすめします。まずは朝のベジ習慣をつけることから始めましょう。
野菜ジュースに簡単なアレンジを加えるのもおすすめ。
朝ベジガスパッチョ（2人前）
調理時間：５分
【材料】
トマトジュース：300ml
赤・黄色パプリカ（さいの目に切る）：各中1/4個
きゅうり（さいの目に切る）：1/2本
レモン汁：小さじ1
塩・こしょう：各少々
オリーブオイル：小さじ２
【作り方】
1）トマトジュースに、赤・黄色パプリカ、きゅうりをいれる。
2）塩・こしょう、オリーブオイルで味を調える。お好みでパセリのみじん切り、タバスコなど辛み調味料を加えても美味しく仕上がります。
いかがでしたか？ 朝食に野菜をとり入れると、昼食以降まで血糖値上昇を抑えたり、インスリンの節約効果があるなんて朝ベジはいいことづくしですね。夏太りをしてしまった人も、食生活を見直すきっかけとして朝ベジ習慣をはじめてみては。
麻生 れいみ 管理栄養士。大手出版会社の編集・ライターを経て、服部栄養専門学校栄養士科卒業。ダイエット指導においては、約6000人を指導。自ら痩せた理論であった「食べて痩せて健康になる」ダイエット法は、体験を生かした細やかな指導が減量成功した主婦からその家族、その友人と波及的に広がり好評を受けている。レシピブログ「食べて痩せる糖質オフ・低糖質ダイエット」は、ダイエット・ビューティ部門で常時上位ランキング。 写真／aijiro@fotolia.com 文／FYTTE編集部
提供元: 
