仕事中の楽しみといえば、ランチ! でも忙しくて外に食事に行けない…。そんな時に便利なのが、コンビニの惣菜や弁当類。手軽&リーズナブルで重宝しますが、選び方次第では太る原因に!
私たちが選びがちな、太りやすいコンビニランチについて、管理栄養士の大越郷子先生に教えていただきました!
ダイエット中こそランチはしっかり食べるのが近道!
まず大前提として知っておきたいのが、太らないランチの適量です。
「昼間は活動量が多いため、ダイエット中であってもしっかり食べることを意識したい時間帯なんです。20〜30代の女性の場合、1日に少なくとも1500〜1600kcalはとりたいもの。夕食を軽めにすることを考えると、ランチは600〜700kcalを目安にするといいでしょう」(大越先生)
ただし、選び方によっては、このカロリーを大きく上回ったり、極端に栄養が偏ってしまうことが。
「摂取したカロリーを燃焼するには、ビタミン、ミネラルやたんぱく質が不可欠。栄養が偏るとそれらが不足して、燃やしきれない余剰分が体脂肪として蓄積されることにつながります。摂取カロリーだけでなく、その内訳にも目を向けましょう」
以下に、女性が選びがちな太りやすいコンビニランチのパターンをご紹介。思い当たる節がありませんか?
【太るコンビニランチ パターン1】
W主食orデザートで糖質に偏る
<こんなコンビニランチをチョイスしていませんか?>
・おにぎり1個とサンドイッチ1包み (計約600kcal)・菓子パンと惣菜パンを1個ずつ (計約700kcal)・パスタ1パック+デザートにシュークリーム (計約900kcal)・菓子パン2個+甘いカフェオレ (計約1000kcal)
これらは、最もよくみられる糖質に偏った食べ方。
「米やパン、麺類などの主食は、エネルギー源となる糖質を多く含むため、特に活動量の多い昼食で必ず摂りたい食品。しかし主食系の食品ばかりを重ねて食べると、糖質に偏ってしまいます」
また、甘いものにも注意が必要。
「甘いデザートや飲み物、菓子パンは砂糖をたっぷり使っていて糖質がとても多い食品。糖質に偏るだけでなく、高脂質なものも多くカロリー過多にも。糖質に偏ると、糖質をエネルギーとして燃焼するビタミンB群が不足して、燃やしきれずに余ってしまいかねません」
【太るコンビニランチ パターン2】
デザート偏重でバランス悪し
<こんなコンビニランチをチョイスしていませんか?>
・おにぎり1個+デザートにカップのプリンアラモード (計約550kcal)・野菜サンドイッチ1個+デザートにケーキ (計約560kcal)・肉まん1個+チョコ菓子1箱 (約600kcal)
カロリーは気になるけれど、デザートは食べたい!! そんな人が選びがちなのが、このパターン。
「食事となるものを少なくしてカロリーを減らし、デザートはガツンとしたものを選ぶというのは、女性によく見られるパターンです。確かに総カロリーは抑えられても、たんぱく質やビタミン、ミネラルが不足します。こういった食事を続けると、食べたものを燃やせない代謝の悪い体になりかねません」
【太るコンビニランチ パターン3】
超少食でムダ食い招く
<こんなコンビニランチをチョイスしていませんか?>・おにぎり1個+緑茶 (計約200kcal)・野菜サンドイッチ1個のみ (計約300kcal)・サラダのみ (計約60kcal)
忙しかったり、カロリーを気にしすぎて極端に少ないランチ。これも実は太る原因になるのだとか!
「昼食が少なすぎると、その後、おなかが空きすぎて夕食まで持たず、結局お菓子など間食をたくさん摂ったり、夕食をドカ食いすることが。昼食はむしろしっかり食べて無駄食いを防止する方が、結果的にはやせやすいんですよ」
カロリーの少なすぎる食事を続けると、食べたものを燃やしにくい省エネ体質になることもあるので、注意しましょう。
いろんな種類をたくさん!が太りにくい秘訣!
以上の3つが、太りやすいコンビニランチのパターン。
「コンビニランチを選ぶときは、できるだけ品数を多くするとよいでしょう。例えばおにぎり1個と野菜サラダだけで済まさず、そこにたんぱく源となるゆで卵を加えたり、デザート代わりにヨーグルトをプラスしても。小さな食品をちょこちょこ組み合わせると、主食、主菜、副菜のバランスが取れた状態に近づきます」
昼食はしっかり食べていい!ということを前提に、いろんな食品を楽しみましょう!
大越 郷子 管理栄養士、フードコーディネーター。服部栄養専門学校卒業後、病院栄養士、パティシエとして活動し、現在は雑誌・書籍の料理製作、栄養指導、製菓学校の講師など、幅広い分野で活躍している。 文/松原夏子 写真(イメージ)/ⓒ leungchopan -fotolia.com