生活習慣病とメタボは、職場の健康診断で見つかりますが、EDは、夫婦仲が冷えているとそっとされてしまう病気です。
夫は「もしかしてED?自信がないから、妻とそういう雰囲気になるのは避けよう…」と消極的に。
対して妻は「最近、セックスがないわ。私から誘うのも勇気がいるから待ってみよう!」と…。
こんなふうに、意志の疎通がなくなった状態でうやむやに数年経過するのですから、セックスレスは改善できません。
そして、生活習慣病は体をもむしばんでいきます。生活習慣病やメタボを予防することこそ、ED予防の第一歩と考えておいて損はありません。
前回の『「もしかしてED?」そうなる前の予防法《食事編》』は食事を気をつけるというテーマでした。今回は《運動編》です!
■ED予防のための運動
まずは生活習慣病予防のための運動と考えてよいでしょう。できることからはじめてみてください。
○脂肪燃焼(有酸素運動)
手軽で続けやすいのはコレしかありません。ウォーキングです。ジョギングとなると、「さあ、走るぞ!」という気合いがいるし、汗をかいたあとのシャワーや着替えがいりますが、ウォーキングならもっと気軽に。ひと手間に継続を邪魔されるくらいなら、地道なウォーキングをおすすめします。
現代のサラリーマンの1日平均歩数が8200歩。国が推奨している目標歩数は9200歩です。細切れでもいいので、歩数計をつけて1日1万歩をめざしてみてください。
「駅や職場でエスカレーターを使わない」「すぐ車に乗らない」「「駅まで15分」であれば、バスやタクシーを使わず歩く。できればバッグはリュックタイプで、両手を振って元気よく歩くのが好ましいでしょう。
○筋肉をつける(無酸素運動)
テレビで黒柳徹子さんが「ジャイアント馬場さんからスクワットをすすめられた」といわれました。馬場さんが言われたのですから、健康になる運動ということで間違いないのでしょう。
まずは20回1セットから。もちろん妻が一緒にやらなければ、3日坊主で終わってしまいますので、ぜひ夫婦で手を取り合って継続しましょう。
正しいやり方については、専門家の本やwebをご覧になってくださいね。
この有酸素運動と無酸素運動を組み合わせることを基本に、余裕が出てくれば、腹筋や腕立て伏せをオプションで追加していく「ステップアップ作戦」を取りましょう。
はじめからハードルをあげるのではなく、まずは簡単な運動の継続が目標です。
実は、筋肉強化は男性ホルモンアップにも一役買うそうです。泌尿器科の久末伸一先生の論文によると、筋肉の活動で筋肉内テストステロン(男性ホルモン)が上昇するといわれています。男性ホルモンについては、今後、専門の教授の教えをお伝えします。
《参考》
・からだカルテ:オムロン「脱!メタボ」
・久末伸一先生との対談 ED処方箋
・LOH症候群の予防と集学的治療/久末伸一
(恋人・夫婦仲相談所 所長 / 二松 まゆみ)