最近ダイエットの話題でよく取り上げられるようになった「褐色脂肪細胞」、みなさんも聞いたことがあると思います。この細胞、いったいどんな細胞なのか、ご存知ですか。
褐色脂肪細胞とは
ふつうの体脂肪は白い色をしていますが、この褐色脂肪細胞は、文字通り茶色の色をした脂肪細胞なのです。
個人差はありますが、成人の場合、1人当たり約40gほどあるといわれています。
この褐色脂肪細胞はリンパのあるところに存在するのが特徴。
リンパのある場所というと、首筋と脇の下、そして肩甲骨の間。なかでも肩甲骨の間に一番多くあるといわれています。
その役割はというと、なんと白い体脂肪を燃焼させてエネルギーに替えるという働きがあるのです。
もともとこの褐色脂肪細胞というのは、冬眠する動物に多く見られる細胞でした。
冬眠中はほとんど身体を動かさないし、食べ物もとりません。
でも、眠っているうちに死んでしまわないように、体温を保ち、臓器を動かすエネルギーはつくり出して、生命を維持しなければなりません。
そのときに褐色脂肪細胞が活躍して、体脂肪を燃焼させてエネルギーをつくり出してくれるのです。
このように体脂肪を燃焼させる働きがあるからこそ、褐色脂肪細胞を刺激するとダイエットに効果的だという説が広まったらしいのです。
でも、実際はまだ研究途中で、褐色脂肪細胞を刺激すれば、すぐ体脂肪が燃えてダイエット効果が得られるという単純な仕組みではないよう。
いろいろな説がありますが、いずれにしても褐色脂肪細胞が今後も研究対象として、注目されていくことは間違いないでしょう。
実は、褐色脂肪細胞は年齢とともに減少していく
ただ、わかっていることは、褐色脂肪細胞は年齢とともに減少していくということ。
いわゆる中年太りと言われるのは、この褐色脂肪細胞が年齢とともに減ってくることと関係があるともいわれています。
そして、褐色脂肪細胞の働きが鈍くなってくると、背中にも肉がつきやすくなります。
肩甲骨回しで肩の疲れをほぐす
そうした背中や肩の衰えを防ぐために、ぜひ試してほしいのが、肩甲骨回し。
肩甲骨を回すことで、肩のこりや首の疲れをほぐす効果があります。
肩が凝っていると目にも悪影響があり、目が疲れやすくなりますからね。
とくに、パソコンを長時間使う仕事の人は、肩が自然と前に出て内側に入りこんで、猫背になります。
小さなお子さんのいるお母さんも、毎日子供を抱いていると肩や腕が疲れますよね。私も経験があるのですが、子供を抱くため、肩が内側に入り込んで固まってパンパンに張ってしまいます。
そういったお母さんたちにも、肩甲骨回しはおすすめです。
肩甲骨回しは、肩甲骨の部分を意識しながら肩を後ろに回します。
両サイドの肩甲骨を背中の中央でくっつけるようなイメージで回しましょう。
この運動はいつでもどこでも気軽にできるのがいいところ。すき間時間に行うのもいいし、TVを見ながらでもできます。
肩甲骨を回す事によって、バストアップやデコルテもすっきりしますよ。
これからの季節は肌の露出も増えてきますから、とくに女性の場合は鎖骨やデコルテ、そして背中が美しいと、魅力的ですよね。
ぜひ、みなさんも試してみてください。
文:リズムアンバサダー 道端カレン
写真:大城士武