働くママは、忙しい。休みの日は、保育園から持ち帰った山のような洗濯物をやっつけたり、風呂場のカビ取りをしたり、子どもを公園に連れて行ったりでバタバタと終わっていきます。
毎週ジムに通う時間? もしあったなら、夢のよう。
今回は、産後になかなか体型が戻らないママが妊娠前の仕事服を着こなすための“家事しながらダイエット”のアイディアをお届けしていきましょう!
■育児してるだけじゃ、体重は戻っても体型は自然に元に戻らない!
産後に復帰したスリムな芸能人が、「とくにダイエットはしていません。授乳して、子どもをいっぱい抱っこしていたら、自然に体型が戻りました」なんて言っていることがありますが、まさか!
それを信じていたら、“抱っこ筋”ばかり発達したたくましい肩に、お腹はポヨヨンのままのいびつな体型になってしまうか、育児疲れで顔がゲッソリして、お尻もバストもしぼんだ、“やせっぽち母さん”になってしまうのが経産婦の宿命……。
それも人生の大イベントの歴史を刻んだ世界でたったひとつのステキなボディですが、残念ながら、若さがもてはやされる日本に住む以上、「もう少し、このウエストをどうにかしたい!」「もっと筋肉をつけてボリュームを取り戻したい」という瞬間が、多くのママに訪れることでしょう。
とはいえ、自宅でエクササイズする時間があったら、5分でも寝ていたいというのが多くのママの心理。それなら、家事に運動を組み込んでみては?
筆者は、14キロ太った2度の出産後、ジムにもエステにも整体にも行く時間がありませんでしたが、ながらダイエットで体重とウエストが共に元に戻ったので一定の効果はあったのかも……。ただし、周りの人に見られると「ゲッ、変な奥さん」と言われる可能性大のため、こっそり実践してくださいね!
■1:洗濯物を干しながら「スーハ―」腹式呼吸がウエスト絞りに効果的!?
産後、おむつ替えに授乳にと、常にアワアワと焦っていて、呼吸が浅くなっていませんか?
そんなときは、おへそから指3本分ほど下にある“丹田”と呼ばれる場所を意識した深い呼吸をしてみましょう。丹田を意識した呼吸は、リラックス効果だけでなく、お腹の“インナーマッスル”を鍛えることができるからです。
呼吸は、“息を吸うこと”に重点をおきがちですが、大切なのは丹田を意識して、お腹から空気を絞り出すように吐くこと。すると息を吸う際、空気が自然とお腹の中に深く入り込んでいきます。
洗濯タイムは、呼吸に集中するうってつけの時間。我を捨て去り、洗濯物を黙々と吊るしながら呼吸をしてみてはいかがでしょうか?
ただし、スーハ―スーハーの途中で家族に「お~い」と呼ばれたとき、「ハー?」とつっけんどんに答えないように注意。
■2:料理中にも! 煮物の途中に腰を振ってサンバでお腹を凹ます
ひとつの鍋で離乳食を作りながら、フライパンで炒め物をしながら、食器を洗って……と、料理はマルチタスク。それなら、思い切ってもうひとつタスクを増やしてみましょう。
里イモの煮転がしや筑前煮やカレーを作りながら、腰をクルクルと回すのです。地球の裏側、ブラジルのサンバをイメージして。サンバの音楽かけると、自然と体が動いちゃうかもしれません。
数年前、“コアリズム”というラテンダンスをベースにしたエクササイズが流行したこともありますが、サンバも体の“コア(体幹)”周りを鍛え、お腹をほっそりとさせる効果が期待できます。
誰かに見せるために舞台に出て踊るわけではありませんから、楽しくできればそれでOK! 煮転がしを焦がさなければいいんです。
腰振りを夫に見られたら? 「夏のリオ・デ・ジャネイロオリンピックまでに士気を高めようと思って」と涼しげに言っておきましょう。
■3:雑巾がけは大げさに! “スクワット”の動きを取り入れて
いくら現代の掃除機の機能がアップしても、床にこびりついた汚れを落とすためにはモップ掛けや雑巾がけが必要。面倒ですが、じつは雑巾がけは足腰の筋肉や腕のバランスよく鍛える全身運動でもあります。
筋肉を意識しながらゆっくりと腰を落とし、雑巾がけの体勢になってゴシゴシ。ゆっくりと立ち上がって雑巾をゆすぎ、もう一度ゆっくりとしゃがみながらゴシゴシ。ただこれを繰り返すのみ。
エネルギーのムダづかいと笑われても、筋肉はあなたの努力を蓄積していますよ。
■4:ママチャリでの買い物や送り迎えは“かかとでこぎ”でヒップアップ
保育園にスーパーに、薬局でのベビー用品購入にと、大切な輸送手段であり、移動手段でもあるママチャリ。
作家の林真理子さんは、ベストセラー著書『野心のすすめ』で、「保育園の送り迎えでママチャリを必死にこいでいる、働くお母さんたちの鬼気迫る姿」の余裕のなさをダメ出ししていましたが、鬼気迫るのは当然。雨の日も風の日も、子どもを乗せたりおろしたりしてママチャリをこぐだけで、体力を消耗しますから。
でもどうせなら、体力消耗ついでに、ママチャリで筋肉を強化して、ジム通い風ボディに仕上げましょう。ギアを1段階重くして、ペダルをかかとでこぎ、太ももからヒップにかけての筋肉を刺激すれば、お蔵入りしていたスリムパンツが似合う体型になれちゃうかも。
高級車に乗って送り迎えのママに窓越しで「大変ねぇ。鬼気迫ってるわねえ」などと言われぬよう、口角をキュッとあげて、前方から向かってくる風を颯爽と切って。
以上、ながらダイエットのアイディアをお届けしましたが、いかがでしょうか?
ボリュームのなくなった体にも、膨張しちゃった体にも、適度な運動と筋肉量は必要。「サイズが変わったから、仕事服を新調しなければならない」とお嘆きのママは、体重より体型を変えることを意識して、日々過ごしてみませんか?