運動も食事制限もしたくないけど痩せたい。そんな女性の永遠の夢が、体の一部に存在する脂肪に刺激を与えるだけで叶うかもしれません。カロリーの消費量を増やす「褐色脂肪細胞」を利用して、楽にダイエットしてみませんか。
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褐色脂肪細胞の働きとは
人間は食事などを食べすぎてカロリーを余分に摂取することなどにより、体に脂肪をためこんで肥満になります。このぜい肉となる脂肪のことを、「白色脂肪細胞」といいます。褐色脂肪細胞は、筋肉のような働きをして白色脂肪細胞を燃焼して熱に変換し、消費カロリーを増加させるのです。
ダイエットの味方である褐色脂肪細胞は、体に存在する数が少なく増えることはありません。そのため、刺激を与えて活動を活発にする必要があります。
褐色脂肪細胞を活発にする方法
褐色脂肪細胞は背中の肩甲骨の周辺と、わきの下などにあります。壁を登るボルダリングでダイエットできたという話がありますが、肩甲骨周辺をよく使って褐色脂肪細胞が刺激されるから、という説があるほどです。
褐色脂肪細胞を味方につけ、働きを活性化させる方法を、いくつか紹介しましょう。
●温冷シャワー浴
入浴時に、背中の首から下に約40度のお湯と20度の水を30秒ずつかけます。それぞれ5回が目安です。冬は浴室全体を温めておこないます。
※高血圧や心臓疾患、貧血など体調に不安がある人はやめましょう。
●ペットボトル法
体の冷えを感じると、褐色脂肪細胞はたくわえた脂肪を燃やして熱を作り始めます。これを利用して凍らせたペットボトルを15秒ほど両手で持つと、「体が冷えた」と褐色脂肪細胞が勘違いして、活動を活発にして熱を作り出すのです。お湯で手を温める、ペットボトルを持つ、という動作を5回ほど繰り返しましょう。
●肩甲骨体操
この肩甲骨体操を、スキマ時間にやってみましょう。褐色脂肪細胞の活性化以外にも肩こりや猫背の改善、リンパの流れをよくする効果があります。
1. 背筋をのばして頭の上で両手を合わせます。息を吐きながら手のひらを体の外側に向けつつ、ゆっくりと肘を下ろします。
2. 両肘で背中をキュッと締め、胸を張ります。
3. 今度は息を吸いながら、最初の姿勢にゆっくりと戻します。
背筋をまっすぐ伸ばして正しい姿勢をとるだけでも、背中が刺激されて血行が良くなり、褐色脂肪細胞の活性化が期待できます。
気がついたときに肩甲骨のあたりを動かせば、「楽をして痩せる」を実現できそうですね。
(オダ マユミ)