7月6日に放送された『ガッテン!』(NHK総合)に出演していた、北里大学北里研究所病院で糖尿病センター長を務める山田悟先生の話を参考に、糖質制限に潜む危険性と正しいやり方をご紹介しよう。
■“糖質制限=炭水化物を食べない”だと思ってない?
“糖質制限ダイエット”といえば、「ごはんやパンなどの炭水化物を食べない」、「お菓子や甘いものを一切食べない」といったイメージを持ってはいないだろうか。
それはある意味間違っていないのだが、この“一切食べない”という選択には、実は危険も潜んでいるのだ。
糖質や脂肪は体にとってのエネルギー源。
糖質を抜くとエネルギー源が脂肪だけになるため、体重が減ることは間違いない。だが、糖質を制限し過ぎると、体は糖質の代わりに筋肉をエネルギー源として使うようになるため、ドンドン筋肉が落ちてしまう。
そのため、体調不良になったり、歩行困難に陥ったりすることも。つまり、ただただ“食べない”という選択は危険が潜んでいるのだ。
■ヘルシーに続けられる、“糖質制限ダイエット”のやり方
では、どういったポイントに気をつけて糖質を制限すればいいのだろうか。健康的に体重を落としていくためにも、正しいやり方を頭に入れておこう。
(1)糖質を抜いた分、たんぱく質や脂質を増やす
ごはんなどの炭水化物を抜いたら、その分おかずである“たんぱく質”や“脂質”の摂取量を増やそう。糖質は摂ると血糖値を上下動させる。
そのため空腹感を誘ってしまい、食べ過ぎになりやすい。だが、“たんぱく質”や“脂質”は満腹中枢が刺激されやすいため、食べ過ぎになりにくいという。
また、おかずとしては肉と魚、魚と大豆、大豆と肉と、バランスよくたんぱく質を組み合わせよう。お腹いっぱい食べて、満足感を得ながら体重を落とすことができる。
(2)“果糖”を避ける
実は“糖質”と言っても、様々な種類がある。白米やパンはまだ食べてもOKなもの。その代わり、清涼飲料水やお菓子、加工食品に含まれる“果糖”を避けよう。果糖はダイエットの妨げになるだけでなく、老化を早めるのだ。
お酒もビールやカクテルは糖質が高く危険。ウィスキーや焼酎にシフトするのがいいだろう。
(3)ご飯やパンなどの主食は普段の半分食べる
炭水化物=糖質+食物繊維。主食を制限すると食物繊維が不足しがち。また、減らしすぎるとケトン体と呼ばれる物質が体内で増え始めるそう。
ケトン体はその安全性について、まだはっきりとはわかっていないため、山田悟先生はケトン体が出ないくらいの減らし具合を推奨しているそう。
どんなダイエット法も、正しく行わなければキチンとした効果は期待できない。正しい“糖質制限ダイエット”のルールを守って、理想のボディラインを手にいれよう。