食後の血糖値の急激な上昇・低下は、血糖値が気になる人にはもちろん、ダイエット中の人にも避けたい問題。
実はそんな皆さんにオススメな食材がキウイフルーツ。実は、キウイフルーツは食後の血糖値が上がりにくい「低GI食品」なんです!
ゼスプリ インターナショナル ジャパン主催のキウイフルーツのセミナーにて、西山一朗先生から「第1回キウイフルーツの栄養および健康効果に関する国際シンポジウム」で報告された内容を中心に教えていただきました。
低GIの秘密は食物繊維にあり!
食品1食あたりの血糖上昇への影響を比較した研究によると、キウイフルーツ(100g=1個分)は、パン(30g)や白米(150g)、バナナ(120g)などと比べても血糖値が上がりにくい食品であることが明らかになっているそう。
さらに、食後の血糖値の変化を調べた研究によると、ビスケットのみを食べた場合と、ビスケットの炭水化物の一部をキウイフルーツに置き換えて一緒に食べた場合とで、どちらも等量の炭水化物を摂取したものの、キウイフルーツと一緒に食べたほうが血糖値の上昇が緩やかになり、急激な血糖変動が起こらなかったということ。
実はこれ、キウイフルーツに含まれる食物繊維がキーポイント。キウイフルーツを2個食べたとすると、その食物繊維は消化管内で水分を含んで800~900mlほどまで膨れます。
このことで消化管の内容物の粘性が増して、グルコース(ブドウ糖)の吸収速度・吸収効率が低下することが血糖値の上昇が穏やかになる要因として考えられているのです。
つまり、キウイフルーツは低GI食品として、血糖値が気になる人もダイエット中の人も安心して食べられると言えそうですね!
まずは食事の最初にキウイフルーツを食べる、食前キウイを食生活の基本にしてみませんか?
キウイなら、半分にカットしてスプーンですくって食べるだけ。最近はみかんの皮ですら、むいて食べるのが面倒くさいという人もいるそうですが、キウイの食べやすさは他のどんなフルーツと比べても、ラクちんと言ってよいでしょう。
余談ですが、キウイフルーツは冷蔵庫で保管をしていると長いものだと1~2か月ほどもつのだそう。フルーツはすぐに傷んでしまうものも多いですが、キウイフルーツはまとめ買いにも向いているようです。
ぜひ、キウイフルーツをとり入れてみてください。
西山 一朗
駒沢女子大学人間健康学部健康栄養学科教授。学校法人駒澤学園理事。理学博士。フルーツの中でも、特にキウイフルーツのみを研究し続ける、キウイ研究の第一人者。キウイフルーツ果実の三次機能研究に関する世界的動向にも詳しく、わかりやすく解説。
文/FYTTE編集部 写真/© sunabesyou-fotolia.com