ダイエットにはさまざまな制約がついてくる。運動しないといけない、夜遅くは食べられない、野菜をたくさん取る…。何もしないでダイエットできるなんて都合のいいことはない。
だが、もしかすると、その制約の一つである「甘いもの禁止」を、お茶に含まれるポリフェノールが解禁してくれるかもしれない。しかも、睡眠の大敵であるカフェインを抜いても効果があるという報告である。
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そもそもポリフェノールって何だろう? キホンのキ
ポリフェノールは物質名ではなく、同じような構造を持つ物質の総称であり、カテキン・イソフラボン・タンニンなど、現在自然界には約4,000種類のポリフェノールが存在すると言われている。
それぞれの食品によって含まれているポリフェノールの種類は異なり、その種類によって働きも違うが、基本的には体をダメージから守り、若い細胞を作り出す働きを持っているものが多い。
具体的な作用は、抗酸化・脂肪燃焼・コレステロールの減少・動脈硬化や心臓病の予防・がん発生率の低下などである(※1)。
今回話題の中心となるお茶にもポリフェノールが含まれているが、同時にカフェインも多く含まれている。
お茶ポリフェノールエキスを使った実験 体脂肪や炎症マーカーに変化は?
今回紹介する報告は、お茶から抽出したポリフェノールを使った米カリフォルニア大学の実験である。緑茶・ウーロン茶・紅茶から抽出したカフェイン成分抜きのポリフェノールエキスを、20週にわたり、マウスに投与するという実験である。
このエキスとともに、高脂肪食や高スクロース(糖分)食を与えて、その体重や体脂肪とともに、マウス体内の組織中のポリフェノール含有量や炎症マーカー濃度の測定も行った。
お茶ポリフェノールに体重・脂肪減少効果が
結果としては、ポリフェノールの体内分布や効果も3種のお茶それぞれで違ってはいたが、すべてのお茶から抽出したポリフェノールに体脂肪・体重減少効果と抗炎症効果が認められた。
特に緑茶では内臓脂肪や肝臓内の脂肪を減少させる効果が強かった。また、低脂肪/高スクロース食とポリフェノールの同時摂取により、体重が非常に減少するという結果も得られた(※2)。
カフェイン抜きでもポリフェノールにはダイエット効果
以前より、カフェイン単独あるいは、カフェインとポリフェノール入りのお茶には、脂肪燃焼・ダイエット効果があることが報告されてきた。
だが、今回の研究結果は、カフェイン抜きでもそういったダイエット効果が得られることを示唆している。
これはデカフェ(カフェイン成分を抜いた飲料)のお茶でも効果があるということであり、夜寝る前に睡眠に影響するカフェインを摂取しなくてもダイエットができるという価値がある。
高炭水化物食にもお茶ポリフェノールが効く
さらに、最近ダイエットの天敵とされている炭水化物(糖分)を食べても、お茶を飲むことでダイエットができる可能性があるようだ。
今回の報告は、お茶ポリフェノールが、今後人のダイエットやメタボ治療の主流になる可能性も秘めている。カフェインが苦手な方や、今まで我慢してきた甘党の人にはうれしい報告である。
参考・引用
※1:成分辞典.com http://xn--i6q5mr42b3m8b.com/%E3%83%9D%E3%83%AA%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%83%AB/
※2:Green Tea, Black Tea, and Oolong Tea Polyphenols Reduce Visceral Fat and Inflammation in Mice Fed High-Fat, High-Sucrose Obesogenic Diets http://jn.nutrition.org/content/144/9/1385.full?sid=4f1fb6b3-03d6-4e96-9ef0-0b5bcaa9f6ac