見た感じは地味なのに、効果抜群である2種類のエクササイズをご紹介します。
でも実は、静止した状態でも筋肉を強化できることをご存じですか?
関節を動かさずに、筋肉の長さを変えることなく収縮させるトレーニングを「アイソメトリックトレーニング」といいます。等尺性トレーニングとも呼ばれています。
このトレーニングは、最大の力の60~70%で行う場合は6~7秒、50%で行う場合は15~20秒がよいとされています。
デスクワークの休憩中に座ったままできる大胸筋強化トレーニング
仕事の合間のちょっとした休憩時間を利用して、前胸部の筋肉である大胸筋を強化するエクササイズを行うことができます。
姿勢を正し、座った状態で行います。両手を胸の前で合わせて、肘を張ったまま、左右から均等に圧力をかけていきます。
簡単かつ人目に付く動作ではないので、どこででも行えますね。
腹直筋を鍛えよう
膝を床につけ、肘を直角にして、肘と両足のつま先を支点に身体を床から離すトレーニングで、腹直筋を鍛えることができます。
このトレーニングは、頭からかかとまでをまっすぐに保っていなければならないのですが、筋肉量が少ない人や体力に自信のない人は、誤った姿勢でトレーニングを行うと腰痛の原因になりかねません。両膝を床についた形で行う方法をおすすめします。
頭からお尻までが、まっすぐになるように注意します。
はじめから無理をするのではなく、膝をついた状態からスタートし、回数を重ねて慣れてきたら、膝を床から離して行うようにしましょう。
大胸筋と腹直筋のストレッチ
効率よくトレーニングを継続していくことができるよう、筋力トレーニングの後には、ストレッチも忘れずに行いましょう。ストレッチは筋力トレーニングの一環でもあります。
大胸筋のストレッチは、両手を後ろで組んで、軽く胸を張った状態をキープします。腹直筋は、両腕を頭の上に伸ばし両手を組み、とにかく上に伸ばそうとすることでストレッチできます。
ストレッチはそれぞれ約1分間、静止して行うようにしましょう。
アイソメトリックトレーニングの注意点
静止した状態で力を入れる筋力トレーニングを行う際に陥りがちなのが、呼吸を止めてしまうことです。
力を入れるときに息をこらえると、内圧が上昇して循環不良が生じ、血圧上昇を引き起こす恐れがあります。高血圧の人は特に注意が必要です。
アイソメトリックトレーニングは、数を声に出して数えながら行うと、必然的に呼吸をすることになるため、息のこらえを回避できます。
無理して毎日行うよりも、正しい方法で1日おきに試してみてはいかがでしょうか?
文:スワン真由美