欧米のベジタリアンに人気の定番食材といえば、なんといってもセイタンです。
植物性たんぱく質でできているセイタンは、動物のお肉を食べられないベジタリアンにとって欠かせないメインの食材で、ダイエットにも最適。
今回はイタリア在住の筆者が、ヘルシー食材セイタンと、セイタンを使った簡単レシピをご紹介します。
■イタリアで人気の「お肉の代用品」セイタン
セイタンは、日本では一般的に“グルテンミート”と呼ばれるお肉の代用品のこと。
もともと日本で玄米菜食を提唱するマクロビオティックの創始者によってセイタンと名付けられ、海外に広められました。
小麦粉に水と塩を加えてよく練り上げ、水洗いして余分なでんぷんを取り除くと、弾力性のあるグルテンの塊ができます。
これを醤油などで味を付けながらゆで上げると、セイタンのできあがり。
小麦の植物性たんぱく質が豊富なうえ、カロリーも脂質も少なく、まさにダイエットに最適な食材。
同じく植物性たんぱく質の豆腐に比べて、味も食感もお肉に似ているセイタンは、イタリアではマクロビオティックの専門店をはじめ普通のスーパーでも簡単に手に入れることができる人気の食材です。
ちなみに、セイタンという言葉は日本語でたんぱく質を意味するとイタリアで紹介されますが、誰がその情報を広めたのか不思議です。
■野菜とセイタンのグラタン
イタリア料理の人気メニュー、グラタンがべジタリアンメニューに変身。
お肉が入っていないとは誰も気づかないくらい美味しいですよ。
<材料> (20cm×22cmのグラタン皿)
・セイタン 200g
・玉ねぎ 2コ
・ジャガイモ 300g
・トマト 6コ
・バジリコ 適量
・エクストラヴァージンオリーブオイル 大さじ2杯
・白ワイン 大さじ2杯
・塩こしょう 適量
・野菜スープ 1カップ
<作り方>
(1)下ごしらえとして、玉ねぎは薄切りに、セイタンは細切りに、ジャガイモは皮をむいて薄く切り、トマトは5mmの厚さに輪切りにしておく。
(2)熱したフライパンにオリーブオイルと玉ねぎを入れ、しんなりするまで5、6分炒める。
(3)セイタンを(1)に加え、さらに5分ほど炒める。白ワイン、手でちぎったバジリコを加える。
(4)ジャガイモを水から茹で、煮立ったらさらに5分ほど茹で、ざるにあげる。
(5)オーブン皿に、炒めたセイタンと玉ねぎ、ジャガイモ、トマトを順に重ね、それぞれの層に塩こしょうをして、上から野菜スープをかける。
(6)180度に熱したオーブンで約30分焼けばできあがり。
いかがですか? 野菜がたっぷりのヘルシーなメイン料理なのに、しっかりした味のセイタンのおかげでベジタリアンじゃなくても満足できる一皿です。
セイタンはオーガニック食品専門店で簡単に手に入りますよ。また、時間のある時に小麦粉から作ることに挑戦するのも楽しいですね。
ぜひ、お試しください。
【筆者略歴】
※ KOKO ・・・ 大学時代に訪れたローマでイタリア料理の魅力にふれ、イタリア留学。現在は子育てを中心に観光業、翻訳業、そしてイタリアのカルチャー、ライフスタイルについても情報発信中。