フケは頭皮の代謝によるので誰でも出るものですが、衣服に落ちたりすると不潔に見えるので気になります。
頭皮の状態を改善するために、日常の洗髪でできる対策はあるのでしょうか。
20代男性からの相談:「フケや薄毛を防ぐ洗髪方法は?」
最近薄毛が目立ってきました。家族に薄毛の人はいないので遺伝ではないと思います。私は皮膚がとても弱く、乾燥の時期はかなりフケも出てしまうのですが、これが薄毛の要因なのでしょうか。フケが嫌なので、毎日のように髪をゴシゴシ洗って防ごうとしていますが、全く効果はありません。シャンプーのしかたで薄毛やフケを防ぐ方法があれば教えてください。(20代・男性)
フケの種類と対処法の違い
フケには乾性と脂性があり、乾性なら洗いすぎないこと、脂性なら食事で脂肪の摂り過ぎに気を付けてください。
『フケは頭皮の細胞がはがれおちたもので、誰にでもあるもの。乾性と脂性があり、乾性のフケなら、皮膚の乾燥やシャンプーのし過ぎで皮脂が減り過ぎていることが原因です。この場合、低刺激のシャンプーで1日1回だけ洗髪してください。ゴシゴシ頭皮をこすると、皮膚に負担がかかりフケが増えることもあり逆効果です。脂性のフケは、皮脂を栄養にして増えた細菌が原因であることが多いので、食事は脂肪分の摂り過ぎに気をつけてください。(医師)』
フケを防ぐシャンプーの選び方、洗髪方法など
シャンプーは低刺激のものを選ぶこと、洗髪の際はぬるま湯で汚れを流してからシャンプーをすること、よく洗い流したらしっかり乾かすことがポイント。洗うタイミングは朝よりも夜の方がよいです。
『フケがあるときは、シャンプーの成分が合っていないことも考えられます。シャンプーは界面活性剤やアルコールを含まない、アミノ酸系や自然素材のもので、自分の肌にあったものを選んでください。(医師)』
『シャンプーをする前に、まずぬるめのお湯で充分に流します。この時に髪の汚れはほとんど落ちるので、ゴシゴシこする必要はありません。熱いお湯だと髪の必要な油分まで流してしまうので注意を。次に手でシャンプーをよく泡立てて髪になじませ、頭皮をマッサージするように洗います。すすぎは充分すぎるほど行います。シャンプーが頭皮に残っていると、毛根が詰まったり、雑菌が繁殖してフケやかゆみ、抜け毛や臭いの元になります。(医師)』
『洗髪後は、ドライヤーでしっかり乾燥させてください。朝シャンプーすると、頭皮の庇護膜が再生されないまま外に出ることになるため、外気温や紫外線など、外部からの刺激を頭皮が直接受けることになり、頭皮にダメージを与えます。シャンプーは夜に行うようにしてください。(医師)』
ケアをしても改善しないときは皮膚科受診を
気を付けても改善しないときは病気の可能性もあるので皮膚科の受診を。薄毛対策には頭皮の状態の改善が大切です。
『これらのことに気をつけても改善しない場合は、脂漏性皮膚炎という皮膚の病気である可能性があります。これはカビによるものなので、皮膚科を受診して診断をしてもらったら、塗り薬や内服薬で治療を行います。薄毛は頭皮の状態がよくないためと思われるので、まずは頭皮の改善を目指しましょう。(医師)』
フケには乾性と脂性があります。乾性なら低刺激のシャンプーを用いてぬるま湯、シャンプーの順に洗い、丁寧に洗い流して乾かすことがポイント。脂性なら食事で脂肪を摂り過ぎないようにするとよいようです。気を付けても改善しないときは皮膚科受診も一考を。