お肉じゃないのに、まるでお肉を食べているみたい!と味も見た目も感激する、お肉もどきの商品がたくさん出回っているというアメリカ・シカゴ。
健康やダイエットのためだけでなく、”ミートレス”という食の考え方も人気のよう。
ただ、そのお肉もどき、日本でおなじみの食材がかなり使われており、改めて日本の食材の良さも実感するレポートです。
ミートレス商品が人気な理由とは?
世界中で人気の兆しを見せているのがお肉を使わない食品のミートレス商品です。
見た目、味、食感と本物のお肉そっくりに作られている、最近のミートレス事情には目覚ましいものがあります。健康管理、ダイエット、環境保全などにも役立つ食品として年々新商品の数が増えています。
また、お肉の代用品として使われる素材で一番多いのが豆腐、そのほか厚揚げ、コンニャク、高野豆腐、テンペなど、日本ではかなり馴染みのある食材が利用されているんです。
それだけ、日本の食材がヘルシーであり、注目されている証拠とも言えるでしょう。
お肉を食べない理由としては健康、道徳、宗教などがさまざまな理由が挙げられます。
お肉絶ちを実行する人たちの中には動物性食品を取らずに、植物性食品を中心とする菜食主義者が有名ですが、さらに詳しく分類すると、肉類のほか乳製品も取らない完全植物性食品オンリーの人たちをビーガンと呼びます。
また、植物性食品と卵だけを食べるオボベジタリアン、植物性と乳製品を食べるラクトベジタリアンなどがさまざまです。
世界中にこのような菜食主義者が増えていることもあり、それに対処できるミートレス食品が増えるのも当然のことと言えます。
もちろん、そのような考えをお持ちの人以外にも、主なたんぱく質を畑のお肉と呼ばれる大豆の栄養素から取り入れ、楽しく食べてカロリーダウンやダイエット効果にも一役かってくれる、という理由でミートレスをとり入れる人もたくさんいます。
さらに、最近では“ミートレスマンデー”という、その名の通り、月曜日にはお肉を食べない、と言うムーブメントが年々世界中に広がりつつあります。
2003年よりスタートしたミートレスマンデーは2009年にはポールマッカートニーやその他有名人が提唱したこともあり、現在では36ヶ国12言語の人々に賛同され、オフィシャルサイトも運営されています。
なぜ月曜日かと言うと、何かを始めようとか辞めようという気持ちになるのは月曜日が多いから、だとか。また、運動する日が月曜日に多いことなどもあるようです。
ミートレス商品を食べてみました!
アメリカで有名な自然派食品を取り扱うスーパー、Whole Foodsではオーガニック、フェアトレードを進んで取り入れ顧客に提供していますが、このスーパーマーケットでも菜食主義者用の食材が何種類も店頭に並んでいます。
その中からTofurkyブランドのオリジナルソーセージのイタリアン味は、名前からもわかるように豆腐をメインとして作られたミートレス商品で、見た目、風味ともにまるでお肉から作られたソーセージそのものです。
また、オーガニックのユニーク商品で有名なTrader Joe’sのチキンレスひとくちマンダリンオレンジが人気急上昇中です。
このオレンジチキンは大豆粉や穀類のキヌアから作られ、まるでチキンナゲットのようにお肉を忠実に再現しています。
大手スーパーマーケットで多く取扱いのあるLightlifeブランドのスマートパティズはハンバーガーに欠かせないお肉のパテを大豆粉、キヌア、タピオカ粉などで色や見た目をリアルに表現し、さらにグリルすることで焦げ目がつき、香ばしさも増して、ますます本物のお肉パテに見えます。
ほかにもたくさんのミートレス商品が店頭に並んでいます。ハム、ミートボール、ひき肉などお肉もどきが販売スペースをドンドン拡張しているのが人気の兆しと言えるでしょう。
日本でも、スーパーで手軽に買えるようになる日が近いかもしれませんね。
写真・文/ホリコミュニケーション 腋方真由美