タレントでモデルのダレノガレ明美さんが、オフィシャルブログにて3ヶ月で6kg痩せたダイエット法には、1日1時間のウォーキングが含まれていました。
ウォーキングはダイエットや軽い運動の定番ですが、より効果を上げるためのポイントや、歩く際の注意点などをご紹介します。
●超初心者におすすめは足腰に負担の少ないウォーキング
●シューズ選びのポイント
●ウォーキングの前後はストレッチをしっかり
●慣れたら少しきつく感じる速さで歩いてみよう
●短時間でも高率アップが可能
●意識づけを変えればお尻のエクササイズにもなる?
●泳げなくても水中ウォーキングで脂肪燃焼
●歩きながらひとりでできるアクアビクスで効率アップ
●ウォーキングができない雨の日にこそオススメな運動とは
超初心者におすすめは足腰に負担の少ないウォーキング
・メリット:運動不足でもOK、気軽に始められる
・デメリット:無目的になりやすい
・1kcal消費するのに:約19歩
・100kcal消費するのに:約26分
ダイエットとして取り入れるのに最適なウォーキング。なにより楽にスタートさせられるのが最大の魅力です。
動きやすい服装とウォーキングシューズを手に入れたら、いつもの通勤、通学の行き帰りや朝昼のちょっとした時間にも行えるのです。
ウォーキングは、いつもと同じくらいのスピードではじめてかまいません。慣れてきたら歩数計などで普段の歩数をチェックし、それに1000~3000歩プラス。それにも慣れてきたら1日30分ウォーキングを目指しましょう。一気に30分でなくても、10分を3回でも脂肪燃焼に効果ばっちりです。
シューズ選びのポイント
ウォーキングの前後はストレッチをしっかり
どんなスポーツでも運動前後にはウオーミングアップ(準備運動)とクーリングダウン(整理運動)を行いますが、これらに最も適しているのがストレッチです。ストレッチには、次のような効果があります。
・筋肉の緊張を解いて柔軟性を高めるため、運動がスムーズに行える
・筋肉や関節の動きを柔軟にして、運動中のケガを防ぐ
・運動後の筋肉痛や疲労をおこす原因物質の排出を促し、疲労回復を早める
運動前後にストレッチを行うことで、気持ちよく動くことができて疲れも残さないため、疲れがたまって嫌気がさすこともなく、楽しく長く続けることができるのです。また、ストレッチによるストレス解消、リラックス効果も見逃せません。
それではウオーキングに適したストレッチを紹介しましょう。左右交互に、無理のない範囲でゆっくり行ってください。
腰と股関節のストレッチ
・両脚を広めに開き、ひざに手を置いて中腰の姿勢をとり、上体を肩からゆっくり左右にひねります。ひざから下が地面と垂直になるよう注意。
太もものストレッチ
・片脚で立ち、もう一方の足首を持ってお尻に引き寄せ、太ももの前面の筋肉を伸ばします。
・両脚をまっすぐ伸ばしたまま上体を前に倒し、太ももの後ろの筋肉を伸ばします。
肩のストレッチ
・片腕を胸の前に水平に伸ばし、もう一方の手で肘を支えながら胸に引き寄せます。
足首のストレッチ
・まっすぐ立って片脚のつま先を立て、足首を左右にぐるぐる回します。
アキレス腱のストレッチ
・片脚を前に出してひざを曲げ、後ろ側のひざを落とし、かかとが浮かないようにしてアキレス腱を伸ばします。
慣れてきたら少しきつく感じる速さで歩いてみよう
通常の歩行の速さはおよそ60~70m/分といわれますが、エクササイズウォーキングはそれよりも少し速い90~100m/分で、大股で歩きます。
初めは少しきついと感じるくらいの速さですが、慣れてくると苦になりません。正しい姿勢と足の運び方をマスターし、大股でやや速めに歩くことで運動量が増し、体が引きしまり、ダイエット効果につながります。
エクササイズウオーキング15分が1EXですから、1時間で4EX。土曜日、日曜日の2日にわけて行うなら30分ずつでクリアできます。
運動としてのウオーキングでは姿勢がとても重要です。背すじを伸ばして胸を張り、下腹に力を入れて引っこめ、お尻も引きしめましょう。肩の力を抜いて、腕はひじからうしろへ自然に引くようにします。足の運びは、次のように意識して行いましょう。
(1)踏み出すほうの足はひざを伸ばし、かかとから着地します。
(2)足裏の重心は、かかと⇒足裏中央⇒小指の付け根⇒親指の付け根へとローリングしながら移動させ、親指にぐっと力を入れて踏み込み、つま先で軽く地面を蹴り上げます。
呼吸も大切な要素です。正しく呼吸することで体内に酸素を多く取り込むことができ、血液循環をよくして脂肪が効率よく燃やされるのです。
8歩で1呼吸を目安に、1歩ずつ「吸う、吸う、吸う、吸う、吐く、吐く、吐く、吐く」をくり返します。歩き始める前とウオーキング中の水分補給も欠かさず、のどが渇く前にミネラルウォーターなどをゆっくり飲みましょう。
短時間でも高率アップが可能
これまでは、歩き始めて10分ほどすると脂肪が燃え始めるため、脂肪を効率よく燃焼させるためには、30分は続けて歩くのが効果的といわれてきました。
ところがイギリスで、毎日30分続けて歩いた女性と、10分ずつ3回に分けて歩いた女性の脂肪の減少量を計測したところ、差異がなかったという研究結果が報告されたのです。
そして、スポーツ医学の権威であるACSM(アメリカスポーツ医学協会)も、この結果を支持しています。なぜ、このような結果が出たのでしょうか。
ウォーキングを終了したあとでも“何らかの動き”が加わると、ずっと運動を続けたのと同じ程度に脂肪の燃焼時間が継続します。この状態を“アフターエフェクト”といいます。10分ほど歩いて気分転換が図られ、もう少し動きたくなる。
そこで、掃除や洗濯などの家事を行ったために、脂肪の燃焼が継続したものと考えられます。30分も歩く気にはならない人でも、アフターエフェクトを考慮して、朝昼晩に10分ずつ歩くことはできそうです。
ちなみに、30分間続けて歩くと、約200kcalのエネルギーが消費されますが、これは日本人の成人が、日常的に過剰摂取している1日のエネルギー量とほぼ同じです。
意識づけを変えればお尻のエクササイズにもなる?
お尻は普段意識していないからこそ、少し意識するだけで、大きなエクササイズ効果を上げられる部位だと言えます。
普段使っていない筋肉につながっている神経は、脳から指令を出してもタイミングよく届かなかったり、動作を生み出すのに時間がかかったりします。しかし、その神経を何度も使用することによって、神経も活性化されます。
まずは腰の上部周辺にある仙骨回りを意識してみましょう。歩く時に、この部分を使って歩くように意識してみるのです。
すると、意識を筋肉に伝える筋膜のサポートによって、お尻の筋肉を上手に動員することができるようになり、普段の歩く時間がお尻のエクササイズタイムになります。ぜひ試してみてください。
泳げなくても水中ウォーキングで脂肪燃焼
普通のウォーキングに飽きたり、物足りなくなった方は水中ウォーキングがおススメです。
水の浮力や抵抗を利用して、無理なく運動効果を上げることができるプールを活用してさらなる脂肪燃焼を目指しましょう。
水中ウオーキングは水の浮力のおかげで、陸上ではできないようなダイナミックな歩き方ができます。何よりいいのは、腰や膝に故障をかかえていたり肥満あるいは体重が多いために陸上では長く続けて歩けない人でも、体への無理な負担をかけることなく歩けることでしょう。
水中ウオーキングは本当は胸くらいの水深のところで歩くとよいのですが、慣れないうちは深いとバランスをくずしやすいので、浅いところで、ゆっくり、陸上で普通に歩くように始めてみましょう。
水の抵抗で腰を反らせてしまうとかえって腰痛の原因になります。腰を反らせないよう、腹筋を意識して心もち前傾姿勢で歩くとよいでしょう。
慣れてきたら胸くらいの深さのところで、以下のような水中ウォーキングを行ってみてください。
●前歩き 最初は歩きやすい歩幅で、慣れたら歩幅をだんだん大きくとり、しっかりかかとから足をつき、後ろ脚は膝をきちんと伸ばして蹴り出す。両腕も大きく振って水をかき込んでいく。全身をダイナミックに使うので、体脂肪の燃焼に効果的。
●横歩き かにの横ばいのように、脚を横に大きく出しながら移動する。腕でバランスをとるが、プールサイドにつかまり壁を伝っていってもよい。
●後ろ歩き 後ろ向きになり、重心はおへそ側にかけながら歩きやすい歩幅で、つまさきからしっかり足をつき、ここでも蹴り脚の膝は伸ばす。腰に不安をかかえている人向き。
歩きながらひとりでできるアクアビクスで効率アップ
音楽に合わせて水中で行うエアロビクスを「アクアビクス」と呼んでいます。陸上で行うエアロビクスは初心者にはかなり激しい運動ですが、これを水中で行うと浮力のおかげで体に受ける衝撃はやわらぎ、水の抵抗を負荷として利用できるので効率よく有酸素運動ができます。
また、水で奪われる体温を保とうとして代謝が高まり、陸上にいるときより多くのエネルギーを消費することにもなります。
スポーツジムなどで行っているアクアビクスは、プールサイドのインストラクターの動きと音楽に合わせて行うのが一般的ですが、まずは一人で、自分でペースをつくりリズムをきざみながら動きに変化をつけて行ってみましょう。
●ウォーキング 前述の3つの歩き方以外に、次のような動作で歩いてみよう。
・膝を胸に近づくくらい高く引き上げて歩く
・膝が直角になるまで引き上げ、足先でキックして歩く
・後ろ足を蹴るときにかかとがお尻につくまで蹴り上げる
・両脚を左右交互に前方で大きくクロスさせ腰をひねりながら歩く
●ジャンプ 3拍子で、1、2で小さくジャンプ、3で大きくジャンプ。
・片足でジャンプ
・両足でジャンプ
・3でジャンプするときに両手で両膝をかかえ込む
●スクワット 両足を肩幅に開き、ゆっくりしゃがみ、ゆっくり立ち上がる。
●上体の運動 肩まで水につかり、両腕を前に大きく伸ばし平泳ぎのように左右にゆっくり水をかく。
ウォーキングができない雨の日にこそオススメな運動とは
ウォーキングやジョギングを毎日続けている人にとって、梅雨のシーズンはやっかいなもの。この時期ばかりは、悪天候のため表へ出られない日も多いのではないでしょうか。
かといって、雨のたびに休むようではサボり癖が付いてしまいそうで…
そこで、雨の日でも行え、かつウォーキングやジョギングのような効果が期待できる運動はないか、探ってみました。
●中国伝承の健康法、スワイショウって
教えて!goo「雨の日のウォーキング」は、雨ばかりでウォーキングができずに困っているという質問者からの相談。室内で行える有酸素運動はないかとたずねたところ、ある回答者は「スワイショウ」を提案。
「スワイショウ」とは、中国に古くから伝わる健康法の一つで、両足を開いて立った姿勢で両腕を同時に左右・前後に振る動きをする体操のこと。腕を振りウエストをひねることで、内臓周りの毛細血管が開き、血流が良くなって冷え性や肩こりなどにも効果があるのだとか。
●スロージョギングの代わりに室内で行える運動
2009年8月5日放送のNHK『ためしてガッテン』でも、走らなくて済む方法として、スロージョギングに匹敵する効果が得られるという、ある運動が紹介されていました。
その運動とは「スローステップ運動」というもので、踏み台を上り下りするだけというお手軽な運動法。やり方は簡単。20センチメートル程度の高さの台を用意し、1分間に80回程度足を動かすテンポで、1回10分を1日2~3セット行うというもの。踏み出す足を左右交互にするのがポイントのようです。
番組によると、その消費カロリーは時速4キロのウォーキングの1.4倍にも及ぶそうで、スロージョギングの1.6倍ほどではないにしろ、十分な効果が期待できるのだとか。
ウォーキングにしろジョギングにしろ、3日坊主で終わらないよう、ペースを保って長く続けることが肝心。雨が降っているから、走るのは明日からにしようかな… となかなか決意を固められない人も、これなら今日からでも始められそうですね。