今回は、食事の中身が重要だというお話をします。
20代、30代のごく普通の生活をしている女性の場合、1日に必要な摂取カロリーは、およそ2000kcalだといわれています。
肝心なのは、この2000kcalの中身。
2000kcalの中に含まれている栄養素が、どれだけあるかがポイントです。
なるべく栄養価の高い食品で、2000kcalをとるということが、ヘルシーな体を維持するためには大切なんですね。
同じ500kcalでも何を食べるかで違う
たとえば、ポテトチップスやケーキで2000kcalをとるのは、簡単だと思うんですよ。ポテトチップスやケーキは、みなさんもご存じのように高カロリーですからね。
おそらく脂質や炭水化物が非常に多くて、体に必要なタンパク質やビタミン、ミネラルといった微量栄養素はあまり含まれていないでしょう。
つまり、栄養が偏っている食事なわけです。
たとえば、朝食。食パンにバターとジャムをつけて、ベーコンエッグにコーンスープを飲んだとしましょう。
そうすると、食パンは炭水化物が主ですし、バターは脂質、ジャムは炭水化物、コーンスープには多少、食物繊維が入っていると思いますが、炭水化物がメインですよね。
ベーコンエッグはタンパク質も多いでしょう。完全栄養食品といわれる卵には栄養がたっぷり含まれていますから。
でも、ベーコンは脂質も多いお肉です。これで500kcalくらいはすぐにいってしまいます。
和食が優れているという理由
この朝食を、和食に変えたとします。
たとえば、ごはんに具沢山の味噌汁、焼き魚、納豆、のり、卵焼きというメニューにしたとしますね。
そうすると、ごはんは炭水化物ですが、味噌汁の味噌や納豆には、体に良い微量栄養素が含まれています。
味噌汁の具に野菜やわかめなどの海藻をたっぷり入れれば、食物繊維もとれるでしょう。
焼き魚や納豆には良質のタンパク質が含まれますし、卵焼きも栄養価が高いですよね。
こうしてとった500kcal は、先ほどのパン食の朝ごはんより、ずっと栄養価の高い500kcalになります。
よく和食はヘルシーで良いといわれますが、その理由は、体に必要な栄養素がたっぷり含まれているからです。
栄養バランスが良い食事は太りにくい
つまり、カロリーをカットするのではなく、摂取したカロリーの中身を見直すことが、とても大事。
そして、炭水化物、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラル、食物繊維といったあらゆる栄養素がバランスよくとれる食事をしていると、不思議なことに太りにくい体になっていきます。
これは私自身が身をもって体験しているから言えることなんです。
1日の摂取カロリーを1000kcalとか1500kcalに減らして食べたいのをがまんしているよりも、栄養バランスの良い食事でしっかり2000kcalとったときのほうが、断然太りにくいし、身体の代謝も良くなります。
ちゃんと食べたものが燃焼されて、活力となるエネルギーがつくられ、栄養が体の隅々にまで行き渡っている感じがするんですよね。
コンビニごはんでも工夫次第
「栄養価の高いものを食べましょう」と言うと、忙しい方は、「栄養価を考えた料理をつくっている暇がない」「食事の中身にまで気を配る余裕がない」などとおっしゃることもあります。
何も凝った料理をつくりましょうと言っているわけではありません。
私自身も時間がなくて、スコーンにコーヒーだけという朝食にすることもありますからね。
でも、時間がなくてコンビニのごはんを食べるときでも、食べる中身をちょっと考えるクセをつけてほしいのです。
最近ではコンビニでも、おとうふや納豆、もずく酢、ちくわなど、すぐ食べられて、栄養価の高い食品が売られていますよね。サラダもいろいろな種類のものが出ています。
そういう食品を1品プラスするだけでも違うと思います。
食事は三度三度、毎日の積み重ねですから。
食べる中身を見直す食生活、みなさんも今日から実践してみてください。
文:リズムアンバサダー 道端カレン