ケトン体って何だよ?! の答えから先に言っちゃいます。
一言で言えば、
『脂肪を分解して、脳や筋肉のエネルギーに変えてくれるもの』
です。
「え~そんな良いものがあったの?」
と思いますよね。
それだったら、何も苦労しないで脂肪が落ちて、ダイエットに成功しているはずです。
でも、なかなかそうは簡単にいきません(笑)
あなたの食生活、運動、睡眠、ストレスコントロールができていないから、うまくいかないのです。加齢も大きく影響しています。
では、どうやってケトン体ダイエット(ケトジェニックダイエット)を成功させるか?・・・
それをこれから解説していきましょう。
■人間のエネルギー源と消費の流れは3パターンある
①炭水化物(糖質)を食べる→血液中にブドウ糖が増える→脳や筋肉のエネルギー
これが一般的なエネルギーになります。
そのためにご飯を食べているわけですよね。
でも、例えば寝ている時とか、カゼをひいたりして食べれない時、悪いダイエットで食事を抜いたりした時は、どうやってエネルギーを確保しているんでしょうかね?
それが↓コレです。
②筋肉が分解される→アミノ酸→ブドウ糖に変える→脳や筋肉のエネルギー
これでまかなうのです。
残念ながら、脂肪はなかなか使ってくれないんです。
そして、どんどん筋肉が分解されていきます。これは、ストレスを受けた時も同じ作用が起こります。
本来は、糖分を消費してくれるはずの筋肉がドンドン減ってしまうわけですから、代謝が落ちて糖が余り、余った糖分は脂肪に変わってしまうのです。
これが太るメカニズムです。『ストレス太り』も実際にあるのです。
でもここでもし、脳に「筋肉は必要だから分解しちゃダメだよ」って教えてあげたらどうなるでしょうか。
それが↓コレです。
③脂肪が分解される→ケトン体に変わる→脳や筋肉のエネルギー
やっとここにたどりつきましたね(笑)
■炭水化物(糖質)を抑えて筋肉に刺激が必要
ケトジェニックダイエットを成功させるには、何をどうすれば良いのか?
つまり答えはこれです。
『炭水化物(糖質)の摂取を抑えて・筋肉に刺激を与える』
ということが必要になります。
血液中の糖分を使い切らないといけませんので、まずは糖分の摂り過ぎを抑えます。
そして、筋肉が分解されてしまわないように、筋トレで刺激を与えてあげるのです。
筋肉に高い負荷がかかる筋トレなどの無酸素運動をすることで、脳は「筋肉は必要だ」と判断して分解は止めて、最後の手段として脂肪を分解し、ケトン体に変えてエネルギーとして使うわけです。
これが、ケトン体ダイエットとして痩せられるメカニズムです。
さらに言いますと、筋力トレーニングをすると、傷んだ筋肉を回復させるために成長ホルモンがたくさん出るのですが、それによって脂肪が分解されるという代謝の効果もあります。
20歳を過ぎると、成長ホルモンの量は加齢によってドンドン減っていき、運動不足も加わって筋肉量が激減するのです。
これでは太って当たり前ですので、筋トレと正しい食事によって、筋肉量と成長ホルモンの量を増やして(戻して)あげないといけないのです。
でも炭水化物を摂らないで体は大丈夫なの?
もちろんゼロではいけません。
炭水化物を摂ることでインスリンというホルモンが分泌されますが、これがタンパク質など筋肉に必要な成分の運び役になってくれますので、多少は摂らないといけません。
でも実は、もともと人類が摂っていた炭水化物の量って、実は食事の中の5%くらいしかなかったのです。
『狩猟採集』の時代ですね。これが300万年も続いたんです。
300万年!ですよ!
その後に『農耕牧畜』に移行してきたわけですが、たかが数百年から数千年です。
それくらいでは、人類の根本体質が変わるわけではありません。
人間本来の、300万年も続いた食生活とは、魚介類や動物・木の実などの脂質が多い物を中心に食べていたのです。
摂取カロリーの内訳としては、
・脂質75%
・タンパク質20%
・炭水化物(糖質)5%
だったのです。
現代とまるっきり逆ですよね。あなたの食事も、下手をすると、ほぼ100%が炭水化物、そして植物性の脂質が数%といった感じじゃないでしょうか?
タンパク質って、摂っているつもりでもなかなか摂れないものですし、炭水化物は気を付けていても摂りすぎてしまうものなんです。
でも寿命は『農耕牧畜』時代のほうが長いけど?
と思いますよね。
でもそれは、『狩猟採集』時代の食生活が悪かったからではありません。
食料の入手と保存が困難だったからなのです。
安定して入手できて、食べ続けることができたならば、『狩猟採集』時代の食生活のほうが人間の体には良いのです。
現実に、炭水化物(糖質)の摂り過ぎがメタボリックや動脈硬化に直結していて、糖尿病・ガン・心臓病・脳卒中の原因になっているわけです。(お酒やタバコも含みます)
「糖分なんてガン細胞のエサになるんだよ」なんて言われると、ゾッとしますよね。でも現実のお話です。
また、ケトン体が抗酸化物質だということや、長寿遺伝子を活性化させることも科学的に証明されています。
私が意識している食事の栄養バランスは
タンパク質(2):炭水化物(1):野菜(1)
2:1:1という意識です。忘れないでください。
■全身の筋トレを必ず並行して行うこと!
さて、これも最初に少し触れたことですが、食事で糖質制限だけしても、ケトン体ダイエットは成功しません。
糖分が入ってこなければ、体は筋肉を分解して糖に変えてしまうからです。
本来は、筋肉というのは『必要以上にあってもエネルギーを余計に消費してしまうもの』なわけですので、なるべく最小限にして燃費の良い体にしたいわけです。
でもそれでは代謝が落ち、エネルギーが余ってしまい、痩せにくい肉体・太りやすい肉体になってしまいます。
だから、食事を抜いたり野菜サラダだけ食べても、ダイエットなんてできないわけです。もし一時的にできたとしても、100%リバウンドします。
あなたの脳に、「筋肉は必要だから分解しないで、脂肪を分解して使おう」と思わせないといけないわけです。
また、あなたの肉体はもともと、加齢と運動不足によって、筋肉量と成長ホルモンの量が激減しているわけです。
①筋肉量を増やして基礎代謝量を上げること
②成長ホルモンの量を増やして基礎代謝量を上げること
③ケトン体産生に切り替えるために筋肉は必要だと脳に知らせること
これらのために、絶対に筋トレが必要になります。
それも、単純な『腕立て・腹筋・スクワット・ジョギング』ではダメなんです。
ウエイトを使って、たくさんの種目で、全身の筋肉をバランス良くエクササイズしてあげないといけません。