やってみたいダイエットで大人気なのが、ファスティング(プチ断食)です。
断食には長い歴史があるし、世界中の宗教者が行っているし、健康でクリアな自分になれる気がします。
ただし、ファスティングは宗教者が行うような、厳しい健康管理法なのだということをよく知ってください。安易な自己流ファスティングが、深刻な病気を引き起こしてしまうこともあります。くれぐれも「安全第一」で行いましょう。
ポイント1 ファスティングを始める前に
ファスティングは歴史が古く、宗教者の修行として行われてきましたが、正しく行うと健康を増進するということから、欧米で注目されるようになりました。近年の研究で、ファスティングにデトックス効果があること、胃腸を休養させて元気にする効果があることがわかってきたからです。
断食は急に始めるのではなく、スタート前に食事を少しずつ減らす期間を取ります。食事の量を減らしていくわけですが、このとき食事の栄養バランスをくずしてはいけません。炭水化物中心の食事から、野菜中心の食事に変更していきましょう。
食事を減らしていく日数は、断食期間が1日なら2日間、2日なら4日間という具合に、断食期間の倍の日数を取るとよいといわれています。また、断食期間中でも、水分は十分とるようにしましょう。
ポイント2 ファスティングを終えたら
断食を終えたあと、お腹の中は空っぽになっています。お腹は「食べ物が何も来ない」と思って休んでいる状態ですから、そこに突然、固形物が入ってくると、胃腸を傷めてしまいます。
断食後は、消化の良いもの、おかゆなど水分の多いものから徐々に胃腸を慣らしていき、食べる量も控えめにしましょう。
断食で食事制限を経験することによって、「おかゆの味がわかった」という人がいます。食べ過ぎる人は、何も考えず大量に食べ、食べ物を味わっていない傾向があるからです。ファスティングの回復期をきちんと過ごすと、そういった傾向をリセットするきっかけにもなります。
ポイント3 いつでもできる安全なファスティングがある
本格的なファスティングを安全に行うには、医師の指導を受けたり、個人の体質に合ったプランを探さなければなりません。自己流のファスティングは胃を傷めたり、拒食症などのトラブルにつながるからです。
しかし、誰でも手軽で簡単に、今日から始められる安全なファスティングがあります。それが「寝る前4時間だけのファスティング」です。
寝る前の4時間、何も食べない状態を作ると、睡眠時間が8時間の場合だと、合計12時間のファスティングを行うことができます。夕食時間を変更するだけですから、摂食トラブルの心配もありませんし、難しい断食の知識も必要ありません。安全かつ気軽にできて、しかもしっかりダイエット効果があるという、うれしいファスティングです。
文:編集部ライター Y.F