今では年中さまざまな食材が手に入りますが、旬の食材にはその時期の私たちの身体に必要な栄養素がいっぱいです。旬を外した時期と比較すると成分によっては8倍もの違いがあるものさえ!
そこで今回は、健康管理士の筆者が、おなじみの旬食材の栄養素と意外と知られていない春が旬の食材をご紹介します。
■バカにできない「あさり」
の栄養素
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あさりはお味噌汁、パスタ、酒蒸しにアクアパッツァと色んな食べ方が楽しめる食材ですが、意外とその栄養素は知られていません。
あさりのうま味成分であるコハク酸は、冷え症や肌荒れの予防改善、エネルギー代謝、細胞の活性化など、実は女性にとってとても嬉しい効果が満載なのです!
コハク酸以外にも、女性には欠かせない栄養素がたっぷり含まれています。
ビタミンB12が貝類の中では最も多く、神経機能の正常化、エネルギーの産生、正常な細胞の増殖、血液中の赤血球やヘモグロビンの合成にも深くかかわっているのです。
いくら栄養価が高くても、上手く砂抜きしないとあのジャリっとした不快感が気になって美味しくいただけませんよね。塩とはちみつを加えた水に、貝の表面が少しだけ出る程度つけて、暗い場所で3時間ほど放置すればうまく砂出しできますよ。
■実は「海藻」も春が旬
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乾物が多いので旬が分かりにくいのですが、実は海藻の旬は春です。意識すると鮮魚売り場の片隅に、お刺身用のわかめやキレイな緑色をした刻み昆布などが目につくはずです。
海藻には腸内環境を整えるためには欠かせない水溶性食物繊維がたっぷり! 乳酸菌などの有用菌のエサとなって腸内環境をよりよい状態にして、免疫力をアップしてくれます。気になる糖質や脂質の吸収も抑えてくれますよ。
また、海藻の中でも昆布にはミネラルがいっぱい! むくみを解消してくれるカリウムだけでなく、カルシウムや鉄も豊富に含まれています。
この時期美味しい刻み昆布は、ニンジンと出汁でサッと煮るのが定番ですが、わさびをきかせたドレッシングでサラダにしても美味しいですよ。
■いちごの旬は、まさに今!
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日本ではクリスマス前頃から、いちごを使ったスイーツが多く出回るので12月がいちごの旬だと勘違いされている人も少なくありません。
しかし、12月から出回るいちごはハウスもので、本来の旬は4~5月です。この時期のいちごには紫外線が強くなる春に必要なビタミンCがタップリ含まれています。
ビタミンCはシミの元となるチロシンを抑える働きがあるほか、ストレスの緩和作用などがありこの時期にしっかり摂っておくことでGW明けの憂うつな気分を緩和することが出来るでしょう。
余談ですが、いちごは葉のついている方から食べると甘みの強い先の方が後で口に入るので、より甘みを強く感じることができますよ。
女性に嬉しい美容・健康効果を最も引き出せるのは旬。ぜひ毎日の食卓に活用してくださいね。
【筆者略歴】
※ SAYURI ・・・ 長年の医療業界での経験を生かし、健康管理士、食育インストラクター、心理カウンセラーとして執筆活動や講演活動をする傍らNPO法人予防医療推進協会の理事長も務める。
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