薬剤を注入することで、脂肪細胞にダイレクトに働きかけるメソセラピー(脂肪溶解注射)。体への負担が少なく安全性が高い痩身治療として人気がありますが、副作用や危険はないのでしょうか?メソセラピーの安全性について解説します。
■脂肪溶解注射(メソセラピー)の安全性
メソセラピー(脂肪溶解注射)とは、脂肪細胞にダイレクトに注射で薬剤を注入することで、ダイエットでは落としづらい脂肪やセルライトを溶かして体外へ自然に排出する、切らない痩身治療の一種です。1950年代にフランスで開発され、現在はヨーロッパを始め、世界19か国で認められる治療法となっています。
施術時間は5〜10分と短く、極細の針で注射するので痛みも少ないです。また、ダウンタイムもなく、施術後はすぐに普段通りの生活を送れます。体にメスを入れないため負担が少なく、自然なボディラインで脂肪を落とすことが可能ともいわれています。
メソセラピーで使用される脂肪を溶かす薬液は「フォスファチジルコリン」と呼ばれる脂肪溶解剤ですが、これはFDA(Food and Drug Administration=米国食品医薬品局)の認可を受けている安全性の高い薬です。しかし、クリニックによって薬の配合は異なり、悪質なところだと質の悪い薬をブレンドしているケースもあるため、クリニック選びは慎重に行いましょう。
■メソセラピー注射の副作用
メソセラピーは、施術直後から体内の脂肪細胞が破壊されていくため、軽い腫れやむくみ、内出血、筋肉痛のような痛みが出るケースがあります。ほとんどが化粧で隠すことが可能な程度ですが、中にはひどく腫れる人もいるとされています。症状は数日でなくなるものですが、万が一痛みが激しい場合や数日経過しても腫れが引かない場合は、速やかにドクターに相談しましょう。
メソセラピーに使用される脂肪溶解剤「フォスファチジルコリン」は、世界的に認められている安全性の高い薬ですが、他の医薬品と同じように、人によってはかゆみや皮疹、気分不良などのアレルギー反応が出る場合があります。また、「フォスファチジルコリン」の主な成分は大豆を原料にしたレシチンのため、大豆アレルギーの方は施術を受けることができません。
トラブルを避けるために、治療を受ける前にパッチテストを行うクリニックがほとんどですが、その場合でも、薬液にどのような成分が含まれるのかをドクターに詳しく説明してもらうことをおすすめします。
※副作用が少なく、高い効果が期待できる最新の痩身治療『脂肪冷却・冷凍(凍結)による痩身治療とは』も併せてご覧ください。
(この記事の監修: Theoryクリニック 院長 / 筒井裕介 先生)