夏場、辛い物を食べていると汗が止まらなくなる、なんていう経験はありませんか?
実は人間の身体は食事をするとき、カロリーを摂取しているだけではなく、同時に消費もしているんです。この現象は、“DIT=Diet Induced Thermogenesis(食事誘導性耐熱産生)”と呼ばれているもので、基礎代謝を除いた1日のカロリー消費量の3分の1に当たるもの。
“DIT”というのは、「美味しい!」「食べられて幸せ!」などと感じることや、味付け・料理の温度などにより、交感神経が刺激されると、「褐色脂肪細胞」が体熱を発生し、エネルギーが使われるという仕組み。
「褐色脂肪細胞」は交感神経が優位の時に分泌されるホルモンの刺激により、熱を発生させるため、“DIT”のカロリー消費量は自律神経の働きが主に関係しています。
では、”DIT”のカロリー消費量を高くするための条件や特徴をリストアップしてみましょう。
(1)食事時の会話や実感(美味しさ、感動)などで交感神経が刺激されるほど、”DIT”は高くなる。
(2)食品の温度が高いほど、”DIT”は高くなる。
(3)スパイスやハーブなどの辛味や香りの刺激が”DIT”を高める。
(4)起きてすぐのほうが”DIT”が高い。(就寝時間に近いほど副交感神経優位となり、低くなる)
(5)急いでバタバタと食事をするのではなく、リラックスして楽しく食べるほうが”DIT”は高くなる。
(6)運動や生活活動が多く、平熱も高いほうが”DIT”は高い。
(7)タンパク質は含有カロリーの30%、糖質は20%、脂質は10%、”DIT”で自動的に消費される。
(8)咀嚼を必要とする食材やメニューは、食事時カロリー消費も高まる。
まとめると、美味しいものを家族や友達とワイワイ楽しく食べることが、”DIT”の観点で言うと“一番痩せる食べ方”ということになります。
いかがでしたか?
今年の夏は、人気の夏カレーはもちろん、流行りのタイ料理やメキシコ料理、韓国料理など、香辛料やハーブをたっぷり使った料理をどんどんみんなと食べましょう!
ダイエット仲間と罪悪感ゼロのホームパーティを開催するのもオススメ。
これを機に、ひとりでPC前やスマホ片手にごはんを食べる習慣から抜け出してくださいね。
【筆者略歴】
※ 矢﨑 彩 ・・・ 女性誌を中心に各メディアにて美容ライターとして17年活躍中。「最新の正しい知識や情報と共にトータルビューティを叶える」理念の元、日本ダイエット健康協会公認ダイエットインストラクターとしてパーソナルケアやメディアでも発信中。
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※ Luna Vandoorne / Shutterstock