朝はあまり食べられないから、昼と夜はしっかり食べたい、そんな人には「朝軽め、昼・夜ごはんで満足献立」をとり入れた糖質オフがおすすめ。
極端なカロリー制限や炭水化物抜きの食事法とは違って、糖質を抑えた分をほかの栄養素で補う健康的な食事です。『糖質オフの健康やせレシピ』の監修者、小田原雅人先生に教えていただきました。
カロリーは減らさずに糖質オフするには
「糖質オフ=低カロリーな食事」と思い浮かべる人も多いかもしれません。実は、カロリーを減らさずに糖質オフができてしまうんです!
○主食とおかずのバランスを変える
糖質オフは血糖値を上げにくい食べ方。主食メインの食生活を見直して、栄養価の高いおかずを増やします。ビタミンやミネラルなどを含む野菜や海藻、きのこなどを積極的にとります。
○ごはんやパンは食べてもいい
炭水化物には体に必要な栄養素であるビタミンやミネラル、食物繊維も含まれます。食べ方や量に気をつけてとれば、極端な制限は必要なし。我慢せずにバランスよく食べます。
○たんぱく質や脂質はしっかりとる
筋肉量が減ると、基礎代謝が低下してやせにくい体になるので、良質なたんぱく質を含む肉や魚はしっかりとりましょう。糖質の気になる果物や乳製品は、老化防止や美容など、体に必要な栄養素ですが、多すぎないように適量とります。
○運動して糖質を燃焼する
体内の余分な血糖や脂肪を消費するためには、体を動かすことが効果的。食後30分くらいの血糖値が上がりはじめるころに軽い運動をすると、高血糖状態が抑えられ、食べた分の糖質を燃焼します。
こんな人にオススメ!
○朝はあまり食べられない
○朝ごはんの時間が不規則
○夜はやっぱりふつうに食べたい
朝あまり食べられないという人も、少しは口に入れて、昼食で急激に血糖値が上がるのを防ぎます。足りない栄養素は、昼でしっかりとるようにします。夜もボリュームのある食事ですが、主食の量は控えめにして糖質の低いおかずを増やして充実させます。
朝軽め、昼・夜ごはんで満足献立
朝軽めなら昼にめんを少なめにしたパスタも食べられます。夜はお酒を飲まない場合、ごはんを軽く1杯(100g)食べても大丈夫。
(朝食)
・ミニロールパン 1個(30g) 糖質14.0g エネルギー95kcal
・紅茶(180ml) 糖質0.2g エネルギー2kcal
・ツナとハムのグリーンサラダ 糖質4.1g エネルギー153kcal
合計:糖質18.3g エネルギー250kcal
朝のサラダは生野菜だけでなく、たんぱく質を加えてバランスを。ドレッシングの糖質にも気をつけて。
(昼食)
・アスパラとえびのカルボナーラ風パスタ 糖質47.7g エネルギー483kcal
・ひじきのサラダ 糖質3.7g エネルギー29kcal
合計:糖質51.4g エネルギー512kcal
パスタはめんを少なめに、野菜や肉、魚介などの具をたっぷり入れます。野菜を一品加えてバランスを。
(夕食)
・雑穀のミニおにぎり2個(80g) 糖質27.3g エネルギー132kcal
・きざみきのこのチーズハンバーグ 糖質2.8g エネルギー232kcal
・ズッキーニのペペロンチーノ風 糖質2.4g エネルギー42kcal
・わかめとトマトの簡単白和え 糖質2.8g エネルギー70kcal
・赤ワイン(100g) 糖質1.5g エネルギー73kcal
合計:糖質36.8g エネルギー549kcal
主食を控えればお酒も楽しめます。品数豊富に、食材や味つけの風味で変化をつけて。
これだけ食べられれば、満足度はかなり高いはず!
極端な食事制限とは違い、普段摂りすぎている糖質をうまく調整して、主食とおかずのバランスや、栄養素を補うことを意識した糖質オフの新常識。健康的なダイエットにとり入れてみてはいかがでしょう。
小田原 雅人
1980年東京大学医学部医学科を卒業。東京医科大学糖尿病・代謝・内分泌内科主任教授。専門は糖尿病、動脈硬化症、脂質異常症など。的確な診断、治療と徹底した生活指導により、多くの糖尿病患者を改善に導いている。テレビなどメディアでも活躍中。『糖質オフの健康やせレシピ』(学研プラス)が発売中。
料理/金丸絵里加(管理栄養士) 撮影/国井美奈子
参考/『糖質オフの健康やせレシピ』(学研プラス)