飲んだり、食べたりする機会が増える季節に、気になってくるのが、体重の増加。増えた分を減らさなければ…と思っていても、ハードな運動は大変だし、食事制限を、何日も継続するのは、容易なことではありません。
そんなときに、ぜひご紹介したいのが、階段を昇ること。
1フロアを階段で昇ったとしても、消費するカロリーは、ごくわずかですが、実は、ジョギング以上に、スゴい運動効果があるのです。
厚生労働省が定める運動指標「メッツ」
食事や、運動の量を表す言葉として、「カロリー」が有名ですが、それとは別に、「メッツ」という指標があります。
これは、厚生労働省が定める、運動指針の一環にあるもので、安静時を「1メッツ」と数え、運動やさまざまな行動が、その安静時に比べて、何倍に当たるかを表します。
厚生労働省が発表するメッツ表によると、例えば、日常生活の行動では、歩行が3.5メッツ、掃除機を使った掃除が3.3メッツ、速歩きは5.0メッツ、などとなっています。
そんな中、速く階段を昇る行為は、8.8メッツで、野球やソフトボールの5.0メッツ、ジョギングやサッカーの7.0メッツよりも、高いものとされているのです。
気軽に取り入れられるエクササイズ
もちろん、アスリートや、普段から身体を鍛えている人でない限り、速足での階段昇りを、何十分も続けられるものではありません。
でも、ジョギングなどの運動を行うことに比べたら、スポーツウェアに着替える必要も、道具を揃える必要もないため、階段を昇ることの方が、ずっと気軽にできる運動のはずです。
現代の生活において、エレベーターや、エスカレーターを使うシーンは、だれでも、1日に何度かあるものではないでしょうか。
そんなとき、あえて階段を選んで、少し速めに昇るようにする。たったそれだけのことでも、立派なエクササイズになる、ということです。
ちなみに、階段をゆっくり昇る行為は4.0メッツで、階段を下りる行為は3.5メッツですので、元気があるなら、下りるよりも昇りを、ゆっくりよりも速足を、心がけてみましょう。
文:佐藤まきこ