糖質オフをはじめたいけど、「昼間は仕事で外食が多いし、ご飯もしっかり食べたい」といった想いからなかなか取り組めない人もいるのでは。
そんな皆さんにおすすめしたいのが「夜だけ軽い糖質オフ」。自分のライフスタイルに合わせて上手に食事のコントロールをしてみましょう!
『糖質オフの健康やせレシピ』の監修者、小田原雅人先生に教えていただきました。
糖質オフの新ルール
「糖質オフをはじめよう」と意気込むと、「糖質はとってはいけないもの」と思いがちではありませんか?
しかし、ただ糖質を減らしただけでは栄養不足になってしまいます。新ルールを念頭に、上手な糖質オフをはじめましょう。
(1)1日130g程度の糖質はとろう
ゆるやかな糖質オフの基本ルールは、1日に130~140gを目安に糖質をとること。できるだけ3食バランスよく糖質をとり、血糖値を急激に上げないようにします。
(2)主食を減らしたら代わりの栄養を入れよう
主食を少し減らす代わりに、エネルギーを補います。たんぱく質や脂質をバランスよくとり、栄養が偏らないように、食物繊維やビタミン類を多く含む野菜やきのこなども意識してとりましょう。
(3)低糖質食品を上手にとろう
よく食べる食材食品、料理の糖質量を知り、1日130~140gになるように調整してみましょう。低糖質の食品を調べて上手にとれば、カロリーを減らすことはあまり気にしなくても大丈夫です。
こんな人にオススメ!
○昼は外食が多く糖質オフがむずかしい
○夕食が遅い時間になってしまう
○朝・昼はしっかり食べたい
昼に食事をコントロールしづらい人は夜を軽めに。活動してエネルギーを消費する昼は、しっかり食べても大丈夫です。
なるべく主食はメインではなく、たんぱく質や野菜がしっかりとれ、おかずにボリュームのあるものを選びます。夜は栄養を補うことを意識して、消化のよいものを軽めにとるのが理想的。
夜だけ軽い糖質オフ献立
夜の食事が遅くなるときは、朝、昼に栄養バランスのよい食事をしっかりとり、夜は軽めにするのが理想的。寝る前に血糖値があまり上がらないようにします。
それでも、1日トータルで考えたら、これだけのごはんやパンが食べられるなんて、嬉しいと思いませんか?
(朝食)
・ピザトースト 糖質34.3g エネルギー306kcal・ポーチドエッグのシーザーサラダ風 糖質3.5g エネルギー132kcal・紅茶(180ml) 糖質0.2g エネルギー2kcal・キウイフルーツ1/2個分(50g) 糖質5.5g エネルギー27kcal合計:糖質43.5g エネルギー467kcal
チーズは低糖質なタンパク源なので、朝食やおやつにおすすめ。パンは薄切りにして糖質オフ。
(昼食)
・ごはん(100g) 糖質36.8g エネルギー168kcal
・みそ汁(わかめとねぎ) 糖質2.6g エネルギー26kcal
・豚のしょうが焼き 糖質6.9g エネルギー297kcal
・ほうれん草の梅おかか和え 糖質0.7g エネルギー20kcal
合計:糖質47.0g エネルギー511kcal
糖質オフの昼食でも、がっつり系のメニューも食べられます。ごはんは軽めを意識して、1日で調節。
(夕食)
・バターロール1個(30g) 糖質14.0g エネルギー95kcal
・骨つき肉と大きめ野菜のポトフ 糖質7.6g エネルギー196kcal
・きのこのマリネ 糖質3.1g エネルギー60kcal
合計:糖質24.7g エネルギー351kcal
昼をしっかり食べたぶん、夜は具だくさんスープをメインに。骨付き肉はボリューム感があり、スープのコクが増すのでおすすめ。
いかがでしたか。朝昼晩と1日3食を通して上手に糖質の量を意識した食事をとることがポイント。
お米やパンといった炭水化物もとらないのではなく、上手にとりいれれば食べてもよいのがうれしいですね。
昼間は仕事をしていて糖質オフが難しいという人も、ぜひ「夜だけ軽いゆる糖質オフ献立」をとり入れてみてはいかがでしょう。
小田原 雅人
1980年東京大学医学部医学科を卒業。東京医科大学糖尿病・代謝・内分泌内科主任教授。専門は糖尿病、動脈硬化症、脂質異常症など。的確な診断、治療と徹底した生活指導により、多くの糖尿病患者を改善に導いている。テレビなどメディアでも活躍中。『糖質オフの健康やせレシピ』(学研プラス)が発売中。
料理/金丸絵里加(管理栄養士) 撮影/国井美奈子