メタボといえば一般的に、ドーンと出っ張ったお腹を思い浮かべます。
しかし、痩せ型の人でもメタボと診断されることがあり、腹囲だけで判断するわけではないようです。
細い人でもメタボになってしまうのは、いったい何が原因なのでしょうか。
30代男性からの相談:「痩せ型だが中性脂肪が多くメタボ判定。いったい何故?」
毎年人間ドッグの血液検査で、メタボと診断されます。コレステロールと中性脂肪が300くらい、尿酸値が10前後というひどい状態が10数年続いていますが、170cmで53kgと痩せており医師も驚いています。お酒は飲みませんが食事は好きな揚げ物ばかり食べ、運動はしません。もうすぐ40なのでメタボにも用心したいのですが、このままの生活でいくとこの先どうなる可能性があるのでしょうか。(30代・男性)
痩せ型でも注意!動脈硬化や脳卒中などの可能性
痩せていても内臓肥満型の場合は、血液検査の結果次第でメタボと診断されることはあるようです。
メタボを放っておくと、動脈硬化や脳卒中や心筋梗塞など命に関わる病気を引き起こす原因になるため、今から生活習慣の見直しを行った方がよいでしょう。
『コレステロールや中性脂肪などの数値は低い方がよいですが、数値が高いからといって必ずしも病気になるというものでもありません。食生活は特に気をつけていないということなので、そのように数値が高いのも仕方がありませんね。(看護師)』
『肥満体型の人でも血液検査では異常がない人もいるので、痩せ形体型だからといって安心はできません。
今後考えられるリスクとしては、まずは動脈硬化です。動脈硬化になることで脳梗塞や心筋梗塞などの発症率が高くなりますし、高血圧症にもなる可能性があります。
動脈が硬くなるというだけで様々な病気に罹るリスクが高くなるため、一度生活習慣の見直しを考えた方がよさそうです。(看護師)』
『腹囲が85cm以上で、高血圧・高血糖・脂質代謝異常のどれか2つに当てはまるとメタボと診断されます。痩せ形でも、内蔵肥満型で血液の値が基準値より高ければメタボになります。(内科看護師)』
『血中の脂質が高ければ、動脈硬化の原因になり心筋梗塞や脳卒中などを発症してしまいますし、また尿酸値が高いままだと痛風などの原因になります。
脳血管疾患などでは病気を発症して命をとりとめても、運動障害や言語障害など後遺症が残ってしまうことがあります。
他の病気でも一生薬を飲み続けなければならない場合もあるので、将来のことを考えて運動や食事といった生活習慣を見直すようにしましょう。(内科看護師)』
メタボ解消のためにできることとは?
見た目だけで判断できないメタボですが、ではメタボにならないようにするにはどうすればよいのでしょうか。運動や食事について、看護師さんは次のようにアドバイスしています。
『食事は和食を心がけ、脂分の高い食事はなるべく控えましょう。運動はメタボ解消に大切ですが、急な運動は身体に負担となってしまいます。普段から乗り物を使わずなるべく歩くように心がけるなど、できることから少しずつ始めていくとよいでしょう。(内科看護師)』
食生活や運動習慣の有無によっては、体型に関係なくメタボとなってしまうこともあるようです。
今一度ご自身の生活習慣について、見直してみてはいかがでしょうか。