最高気温30℃を超える真夏日も増え始め、上着を着る機会が少なくなってきました。
そこで気になるのがやはりダイエット。
カロリーだけを気にしていても、必要栄養素が摂取できていないと思うように脂肪は落ちません。
それがまたストレスになり自暴自棄になったり、挫折からのリバウンドなんて最悪の事態にもなりかねないですよね。
そこで今回、健康管理士の筆者が、“しっかり食べてちゃんと痩せる”ためのおススメ食材をご紹介します。
■1:脂肪を減らすために「アブラ」を摂る!
アブラを摂ると言っても、摂るアブラは厳選しなければなりません。
そこでおススメなのはオメガ3脂肪酸のEPAとDHA。これらを多く含む食材は、いわし、サバ、アジ、ブリ、トロなどのアブラののった魚。
日本では“魚食クライシス”なんて言葉があり、調理が面倒、骨があって食べるのが面倒だと、その消費量は年々減少傾向にありますが、実は魚に含まれるEPAやDHAには消費者庁の機能性評価でAの判定がつけられるほどの機能性があるのです。
Aの評価は、機能性について明確で十分な根拠がある場合のみにつけられます。
中でもダイエット中に食すべき理由として挙げられるのは“血中中性脂肪低減作用”です。
血中中性脂肪が低減されると、内臓脂肪や皮下脂肪がエネルギーとして消費されやすくなるのです。同じ運動をしてもEPAやDHAを摂取していれば、脂肪燃焼効果が期待できるということですね。
もうひとつ、EPAやDHAにはストレスを緩和する作用があると言われているので、ダイエット中のストレス対策にもなります。
■2:低カロリーかつ消化促進!海藻の効果
「低カロリーだから……」「何となくヘルシーだから……」という理由でわかめや昆布、ヒジキ、海苔などを摂っている人は多いと思います。
しかし海藻の魅力はそれだけではありません。
まず、水溶性食物繊維。野菜などに多く含まれる不溶性食物繊維は腸を刺激し、消化運動を促す働きがありますが、痙攣性便秘の人などは、逆に便秘が悪化するリスクもあります。
しかし、水溶性食物繊維は便の水分を保つとともに、糖質や脂質の吸収を妨げてくれるのです。
そして海藻に多く含まれるさまざまなミネラル。カリウムはむくみを改善し、モリブデンは老廃物の排泄に関わり、クロムはインスリンの利用効率を高め摂った糖質の代謝に関わるなど、体内では非常に重要な役割を担っているのがミネラルです。
■3:梅干しは加熱して効果アップ!
これもまた日本ならではの食材。梅干しです。
梅干しにしか含まれないバニリンという成分。小腸で吸収されると血流にのって全身を巡り、脂肪細胞を刺激して燃焼を促進するという嬉しい効果があるのです。
また梅干しを加熱すると同じく梅干し特有の成分、バニリングルコシドがバニリンに変化。脂肪燃焼効果が約20%もアップするのです。
さらに、加熱によってクエン酸と糖質が化学反応を起こしてムフメラールに変化。血流改善で知られるムフメラールは代謝を促進してくれるので、脂肪燃焼効果が期待できます。
これらの嬉しい効果を得るための梅干しの必要量は1日3個。毎食前に加熱した梅干しを1個食べればいいということですね。
いかがでしたか? 食の欧米化とともに肥満が増えているということは、単純に考えれば、食を和に戻すことで痩せやすくなるということ。
難しいことではありません。ぜひお試しを!
【筆者略歴】
※ SAYURI・・・長年の医療業界での経験を生かし、健康管理士、食育インストラクター、心理カウンセラーとして執筆活動や講演活動をする傍らNPO法人予防医療推進協会の理事長も務める。
【画像】
※ Snuffy / PIXTA