見た目でメタボとわかっても検診でメタボ判定してもらった方がよいのでしょうか。
今回の相談者は30代の男性です。見るからに肥満体型のため、メタボであることは間違いないという男性ですが、それでもメタボ検診を受ける必要があるのか疑問に思っています。
専門家からはメタボか否かの診断は問題ではない、という意外な回答が寄せられました。その真意とは?
30代男性からの相談:「肥満体型でもメタボ検診は必要か」
身長171cm、体重85kgで完全に肥満体型です。確実にメタボリックシンドロームだと思いますが、10年以上、定期検診を受けていません。メタボ検診を受けてメタボだと診断してもらったほうがよいのでしょうか。メタボと診断された場合、その後に内臓脂肪の計測、血管の診察などの精密検査はあるのでしょうか。検査後は食事指導や運動の指示といった方法以外に、薬などによる治療はあるのでしょうか。(30代・男性)
メタボか否かは問題ではない。大事なのは現状把握
検診を受けるにあたっては、メタボかどうかはさほど重要ではないようです。
本当に大切なのは、身体の状態を知って改善していくことだとの意見が寄せられました。
『「メタボリックシンドロームと診断してもらったほうがよいか」ということですが、自分でメタボだと感じているのであれば、何かしら改善されるべきではないでしょうか。メタボと診断されれば改善するというのであれば、ぜひ病院で検診を受けましょう。(看護師)』
『メタボと診断されるか否かが重要なのではなく、内臓脂肪型の肥満なのか、高血圧や糖尿病といった病気が隠れていないかなどを含めた、現在のご自身の身体の状態を把握することが大切です。 (看護師)』
現状を知ることで適う適切な対処。健康管理のために検診を
現状を知ることで改善点や対処法も見えてきます。健康管理のために定期的に検診を受けるようにしましょう。
『メタボリックシンドロームとは、内臓脂肪型の肥満です。腹囲の測定で判断され、さらに高血圧、糖尿病、脂肪異常症のうち、2つ以上合併している場合に診断されます。メタボが改善されなければ、心筋梗塞や脳梗塞といった重大な病気につながる可能性があります。(看護師)』
『メタボの診断には、腹囲測定、血圧検査、血液検査、問診(喫煙習慣の有無など)を行ないます。血圧が著しく高かったり、血液検査の数値の大きな逸脱、何らかの自覚症状がある場合には、医師の判断で精密検査が必要となる場合もあります。肥満の程度、高血圧や糖尿病、脂質異常症の有無や程度によっては、薬物治療が必要となる場合もあります。(看護師)』
『メタボリックシンドロームの診断基準に、内臓脂肪に関する項目はありません。また勧められることはあっても、希望しないのに血管の診察などが行われることもありません。メタボリックシンドロームの診断では採血、身長・体重の計測、血圧の測定、腹囲の測定で可能です。(看護師)』
『ご自身の身体の状態を知ることが健康管理の第一歩です。定期的な検診、医師の診察を受けるようにしましょう。(看護師)』
メタボであることはわかっても、具体的な改善点や、最適な対処法は身体の状態によって違います。自分の身体の状態を把握するため、定期的にメタボ検診を受けましょう。