総務省統計局の家計調査の、平成26年の2人以上世帯の年間購入平均額を見てみると、菓子類が80,127円と、パン類の29,210円、米類の25,108円を大きく引き離していることが分かりました。
この結果は日頃から美と健康に意識の高い読者の皆さんにとっては「嘘でしょ!?」と言いたくなるようなものではないでしょうか。
しかし今、ミランダ・カーも実践していると静かなブームを呼んでいるのが“ヘルシースナッキング”、“スマートスナッキング”と呼ばれるダイエット法。すなわち、間食を摂るダイエット法です。
そこで今回は、健康管理士である筆者が、間食を摂るメリットやタイミングについてご紹介します。
■1:間食を食べるメリット
仕事をして帰宅後、食事の準備。どうしても夕食の時間が遅くなりがちな女性は多いかと思います。
そうなると昼食と夕食の間が8時間、9時間と長時間あいてしまうため、空腹感が強くなり、さらに慌ただしさが重なることで、つい良く噛みもせずに早食いの大食いになってしまいがち。
ところが、この空腹感を間食を摂ることによって抑えてあげると、夕食のドカ食いが防ぐ効果が期待できるのです。
■2:間食に適した時間
間食を摂るといっても、そのタイミングも重要なポイントになってきます。私たちの体にはエネルギー貯蔵、すなわち脂肪をため込むB-MAL1という物質があります。
このB-MAL1は血液中のブドウ糖を増やしたり脂肪の合成を促進する働きがあるのですが、14時から15時の間が最も分泌量が少なく、18時以降に増え始め22時から深夜2時の間にピークを迎えるのです。
そう考えるとB-MAL1の分泌量が少ない14時から15時の間に間食を摂るのがベストだと言えるでしょう。
■3:ヘルシースナッキングにおススメの食品
いくらB-MAL1の分泌量が少ないからといっても、ケーキや菓子パンを食べてもいいとは言えません。血糖値の急上昇によって肥満や糖化による老化を促進してしまいます。
そこでおススメなのは、アーモンドやクルミ、カシューナッツやピスタチオといったナッツ類やドライフルーツ。
ナッツは種類にもよりますが、食物繊維や、ミネラル、抗酸化作用があるビタミンEなどが豊富に含まれていますし、ドライフルーツにも食物繊維やミネラルがいっぱい。噛みごたえもあるため、少量でも満腹感が得られます。
バータイプのグラノーラなども手軽な間食として売られてはいますが、砂糖などの糖質が多いものも多いので、できるだけ加工度の低い食品がいいでしょう。
ドライフルーツが苦手という人は昆布やするめなども食物繊維やミネラル、タンパク質が多くヘルシースナッキングには向いていると言えるでしょう。
また、これからエアコンが効き過ぎて寒い職場で仕事をする人、夏でも冷えに悩むひとは、大豆など豆類の入った温かい野菜スープで体を温めながら空腹を満たすのもいいでしょう。
いかがでしたか? 間食を摂って、夕食もいつも通りでは食べ過ぎになってしまいます。
1日の食事量自体を増やすのではなく、その前後の食事量を調整し全体量は増やさないように注意が必要です。
【参考】
※政府東経の総合窓口 – 総務省統計局
【筆者略歴】
※ SAYURI・・・長年の医療業界での経験を生かし、健康管理士、食育インストラクター、心理カウンセラーとして執筆活動や講演活動をする傍らNPO法人予防医療推進協会の理事長も務める。
【画像】
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