薄着をすることが多くなってきましたね。お腹のたるみは気になるけど、腹筋は苦手……そういう方はたくさんいるはず。
そこで今回は理学療法士の筆者が、病院でも取り入れている、簡単にできてキツくない腹筋を鍛える体操をご紹介します。
インナーマッスルに働きかける運動です。とても地味で、弱い負荷であることがポイントですので、運動が苦手な人、腹筋が苦手な人でも無理なく続けられます。
背骨の周りが強くなるため、腰痛や方コリ持ちの方も一度試してみてください。
■どうして肩甲骨の地味トレが腹筋に効くのか
肩甲骨から伸びる筋肉と体の奥にある腹筋は噛みあうように連結しています。そのため、肩甲骨を動かすことで腹筋も収縮し、締まるのです。
また、大きな動きを伴わない地味な運動は、身体を安定させる機能を鍛えることができます。表面の腹筋は割れませんが、奥にある腹筋が引き締まるためウエストを引き締める効果を見込めます。
さらに背骨周りが安定することで腰や肩への負担が軽減するので、腰痛や肩コリを持つ人にも効果的です。
■腹筋を引き締める肩甲骨トレーニング
(1)仰向けで両ひざを立て、下半身はリラックスさせます。
足は腰幅に開きましょう。
(2)両手を天井に向かって床と垂直になるように伸ばします。手の平が向かい合わせになるようにしましょう。
(3)天井から引っ張られるようなイメージで、両手を3~5cm遠くに伸ばします。腹筋に力が入るのが分かると思います。
地味すぎて解りにくいので、肩甲骨を拡大して説明します。
下図の左は肩甲骨が床についている状態。右は、手を伸ばし肩甲骨が床から離れている状態です。
手を伸ばすときに合わせて息を細く長く吐くとより効果が高まります。深い呼吸に合わせて反復しましょう。
最初は少ない回数でもOKですが、時間に余裕があるときは15~20回を目安に行ってみてください。
いかがでしたか? 横になったときは毎回する習慣にしれば、少しずつお腹が締まってくるのを感じられるはずです。腰痛・肩コリのある方にもおすすめです。
【筆者略歴】
※ 安季 ・・・ 理学療法士として患者さんへのリハビリ業務に携わる。その傍ら、リラクゼーションサロン『sayamakan』を開設し、アロマトリートメント、1人1人に合わせた自宅で出来るセルフトレーニングプランの作成などを提案している。
【画像】
※ bikeriderlondon / PIXTA