では、ダイエットでは何を食べれば良いのか?
おすすめ食材の解説をしていきます。
※おすすめ食材の解説をしていきますが、『おすすめ順』ではありません。できるだけ多くの食材をバランス良く食べるようにしましょう。
特定の食材に偏らないことです。
■タンパク質(アミノ酸)
【鳥むね肉】
ささみが一番効果的なのですが、とにかく費用が高いです。ですので、効果的でもあり費用も安い、鳥の胸肉がおすすめです。
鳥の胸肉は、脂身と皮がとても少ないです。裏に薄皮がちょびっと付いているのが一般的ですが、手でつかんで引っ張るとペロッとむけますので、できれば捨てましょう。
もも肉のほうが単価は安いのですが、脂身と皮の割合がとても多いので、おすすめしません。
他の動物性のお肉ですが、豚肉・牛肉もタンパク質・ビタミン豊富で良いのですが、脂身が多いのが現状で、ヒレ肉など脂が少ない物もあるのですがとても高価です。
お金に余裕がある方は、鳥のささみ、豚・牛の脂が少ないヒレ肉もバランス良く食べましょう。
【お豆腐(大豆)】
タンパク質の割合としては、お肉にはかないませんが、大豆には人間に必要な栄養成分がバランス良く含まれています。素晴らしい総合栄養食品です。
もし「一つの食材しか食べてはいけない」と言われたら、大豆を食べる人が最も長生きします。
タンパク質、ビタミンBK類、カルシウム・鉄分・亜鉛などのミネラル類、イソフラボン、サポニン、ポリフェノール、オメガ3などなど、重要な栄養素がバランス良く含まれています。
(枝豆だと茹でてもビタミンCも残っています)
さて、大豆は「タンパク質が豊富で筋肉に良い」だけじゃないんです。
サポニンは中性脂肪を低下させる作用がありますし、オメガ3は筋肉を分解して糖に変えてしまうストレスホルモンを抑えてくれます。
イソフラボンは悪玉コレステロールを除去し、ポリフェノールは抗酸化作用や脂肪燃焼効果を持っています。
炭水化物もある程度含まれますので、ご飯代わりに食べれるのも良いところです。腹持ちも良いです。食物繊維も豊富ですので、糖の吸収を穏やかにし血糖値の急上昇を抑えてくれます。(低GI)
【納豆(大豆)】
大豆の素晴らしさは上記でお話いたしましたが、さらに納豆のほうが素晴らしいのです。
酵素、発酵菌が含まれるからです。
ナットウキナーゼという酵素は、血管の内壁をキレイにしてくれる効果があります。また代謝は酵素が欠かせません。血行を良くし、代謝がスムーズに行われ、ダイエットにも健康にも貢献してくれます。
また、発酵菌には整腸作用があります。腸が健康であれば、免疫の産生も活発に行われ、栄養の吸収・老廃物の排出もスムーズになりますので、これもダイエットと健康に貢献してくれます。
【青魚】
サバ、サンマ、イワシなどのいわゆる青魚です。
タンパク質、ビタミンも豊富ですし、カルシウムも摂れます。
DHA・EPAを含んでいますので、悪玉コレステロールを除去し、中性脂肪の増加を抑えます。
オメガ3は筋肉を分解して糖に変えてしまうストレスホルモンを抑えてくれます。
魚の脂を「太るから」と食べさせない指導者がいますが、青魚の脂にはDHA・EPA・オメガ3が含まれていますので、ダイエットにはマイナスではなく、プラスです。
もちろん健康にもプラスですので、しっかり食べるようにしましょう。
【イカ・タコ・エビ・カニ・貝類】
お魚と同じく、魚介類全般は高タンパク低カロリーです。
ビタミン、ミネラルも豊富で、青魚以外でもEPAやDHAを含んでいる魚介類も多いです。
■炭水化物(糖分)
炭水化物を一切摂らないようなダイエット法もありますが、前述したように炭水化物も多少摂らないとタンパク質を細胞に運んでくれるインスリンも分泌が足りなくなります。
私たちデスクワーカーは筋肉量が不足していますので、タンパク質をしっかり吸収・循環して筋肉量を増やすためには、インスリンの分泌を促す炭水化物もある程度必要です。
反対に炭水化物を制限しすぎて足りないと、身体は筋肉を分解して糖を作ろうとするんですね。
そういう流れを作らないようにし、脳と筋肉に「糖分も入ってくるから大丈夫だよ」と教えてあげる必要があります。
そして、私たち日本人は長くお米を食して暮らしてきました。パンも麺類も好きですよね。炭水化物をいきなりゼロにするのは、心身ともにストレスになります。
かといって、今までと同じではダイエットも進みません。
そこで、同じお米・小麦類でも、低GIの物を摂りましょう。
(GI〔グリセミック・インデックス〕は食品に含まれる糖質の吸収度合いを示す)
【玄米】
炭水化物(糖分)の量は白米とほぼ同じですが、食物繊維が豊富なので腸からの吸収が制限され、血糖値の急上昇を抑えることができます。糖質だけでなく、脂質なんかも同じです。
それだけでなく、ビタミン・ミネラルもあり、抗酸化ポリフェノールや酵素(エンザイム)まで入っています。一般的な酵素は熱に弱いですが、この玄米酵素は熱に強く、それどころか加熱で活性化します。
酵素は代謝に欠かせない重要な要素です。
それと、意外とタンパク質も入っています。玄米プロテインなんて商品もあるくらいですので、日本人の体には合うタンパク質かもしれません。(※プロテインは直訳でタンパク質)
【オートミール(燕麦)】
オートミールは燕麦(えんばく)と言う麦の一種を脱穀して、押しつぶして乾燥させたものです。
玄米と比べても、非常に食物繊維が豊富で低GIの食品ですが、同時にカロリーも炭水化物も多いです。
また、味がさみしいので美味しく食べようとすると、牛乳・砂糖・ジャムなどの味付けが必要になり、そうなると本末転倒になってしまいます。
「味は二の次で良い」という方におすすめです。
【全粒小麦製品】→ ブランパン、ライ麦パン
これもオートミールと同じで、非常に食物繊維が豊富で低GIの食品です。玄米よりも食物繊維が豊富ですが、同時にカロリーも炭水化物も多いです。
どうしても玄米ご飯やオートミールが嫌で「パン食が良い」という方におすすめです。
■野菜
「ダイエットしよう」と野菜ばかり食べる方がいますが、間違いです。野菜は基本的に炭水化物(糖分)が中心ですので、野菜の種類や食べ方を選ばないでモリモリ食べてしまうと、実は太りやすいです。
ただし、全体的にカロリーは低く食物繊維が多いですので、痩せやすい野菜を選び、食べ方も適切であればOKです。
また、野菜や果物でしか摂れない必須の栄養素もありますので、バランス良く撮っていきましょう。
まず、『太る野菜』と『痩せる野菜』があることを知っておきましょう。(野菜と穀物が一部混同します)
【太りやすい野菜】→ ジャガイモ・サツマイモ・トウモロコシ・カボチャ・ニンジン・里芋・キャベツ・タケノコ・玉ねぎ・ブロッコリーなど
【痩せやすい野菜】→ 葉物野菜・ピーマン・ナス・きゅうり・大根・トマト・ゴボウ・オクラ・枝豆・ショウガなど
上記は、米ハーバード大学公衆衛生大学院の研究結果によるものです。
ちょっと意外なのは、キャベツとブロッコリーが「太りやすい野菜」に入っていることかもしれませんね。
この二つは、今までダイエット食の定番のように言われてきました。
両方ともビタミンCが多く、ブロッコリーはタンパク質も多いですので、ボディビルダーさん達にも人気です。
ですが、二つとも炭水化物(糖分)が多いんです。それで評価を下げたのでしょう。
『太りやすい野菜』で上げた物は、すべて炭水化物(糖分)が多いです。その中でも特に、カボチャとジャガイモは体内に吸収される時の糖分が多くなりますので、あなたが食べるときは野菜にカウントしないで、『炭水化物』にカウントされてください。
ただし、家族が作ってくれた食事の中にそれらが入っていたとしても、怒ったりしないで、ご飯の量を減らしてカボチャとジャガイモを食べれば良いのです。タンパク質も追加してください。
また、サラダに玉ねぎやニンジンのスライス・細切りが入っていることも多いですが、これも嫌悪しないで、少しずつなら摂っていただいて全然かまいません。
それぞれ他の良い栄養素もありますので、あまりにも特定の食材に偏りすぎず、少量ずつバランス良く摂ることです。
さて、ダイエットにおすすめの野菜ですが、
『サラダ菜』を推薦いたします。
レタスでも良いです。レタスは、炭水化物(糖分)がキャベツの約半分です。
サラダ菜は、そのレタスよりも炭水化物(糖分)が少ないです。そして、タンパク質とビタミンCがレタスの2倍以上、食物繊維も2倍近いです。
食事の一番最初にサラダ菜を数口食べて、酵素と食物繊維を摂ってから、他のタンパク質や炭水化物を摂る・・・という順番にすると、消化も助けてくれますし糖の吸収を抑えてくれます。
枝豆は大豆で、炭水化物よりもタンパク質のほうが多いですので、『タンパク質』のほうに分類しましょう。
ショウガは炭水化物は少し多めですが、代謝を上げてくれますので、薬味に少量使うと良いです。特に肉料理には相性が良いですし、既にすられたチューブ状で売っていますので手軽に摂ることができます。
【海藻類】→ わかめ、ひじき、昆布、もずく
食物繊維が豊富で、ビタミン・ミネラルも多く含まれているため、『海の野菜』として海藻類も野菜の分類に入れました。
【キノコ類】→ シイタケ、シメジ、エリンギ、エノキなど
キノコ類は本来は野菜の分類ではないのですが、食物繊維やビタミン・ミネラルも豊富で、タンパク質も意外と含まれているので、ボイルして野菜サラダに乗せたり、野菜炒めに追加してほしいので入れました。
●ダイエットに良い調味料の解説
まず、調味料は全般的に「うまみ」を追及するために炭水化物(糖分)がとても多くなっています。
特にソース系、めんつゆ系は砂糖や果物の糖分が大量に含まれていますので、基本は使いません。
さらにサラダドレッシングはそこに加えて油も多いですので、これも使いません。
【おすすめの調味料】
①クレイジーソルト(マジックソルト)
とてもヘルシーで、味はシンプルなのにうま味がしっかりあって、どんな食材・料理にも合います。
成分は、岩塩、コショウ、玉ねぎ、にんにく、セロリ、オレガノ。という、塩とスパイスとハーブのミックスですね。
お肉やサラダはもちろん、私はお豆腐や卵かけご飯にも使います。それプラス、香り付けにお醤油をちょっと・・という感じです。
お醤油も麺つゆ系に比べれば全然良いのですが、それでも炭水化物がそれなりに入っていますので、お醤油の使いすぎは注意しましょう。
クレイジーソルトとマジックソルトは、中型スーパー以上なら大体どこでも置いてあります。片方しか置いてないスーパーもありますが、大体どちらかはあります。
また、同じクレイジーソルトでも種類が色々あって、バジル、ペッパー、ガーリック、レモンなどをメインに強調した商品がそれぞれあります。
最初は小さい物を買って、どちらが良いか試してみて、良いと思ったほうを大きいパッケージで買うと良いです。
②かつお・昆布だし
うま味やミネラルが豊富な上に、炭水化物やカロリーがほとんどありませんので、とてもおすすめです。
ただし、作るのがちょっと手間です。スーパーで売っている白ダシ的な既製品は、例外なく砂糖がたっぷり入っていておすすめできません。
やっぱり自分で作ることですが、濃いめで作って塩をある程度入れておけば、冷蔵庫なら保存が効きますので作り置きしておくと良いです。
お味噌・お醤油は、食物繊維が多く低GIですし、善玉菌の整腸作用もあって良いですが、炭水化物がそれなりに入っていますので摂りすぎは注意して、かつお・昆布だしと組み合わせると良いです。
やっぱり日本人ですから味噌・醤油は捨てがたいです。そして私はお味噌汁もずっといただいてきましたし、お醤油も使いますが、きちんとダイエットで結果が出ています。
指導者の中には、「味噌汁・醤油はダメ」という方もいましたが、なぜかその人は砂糖とか麺つゆ(砂糖がたっぷり入ってます)で味付けしていました(笑)
③カレーパウダー、ブラックペッパー、七味唐辛子
香辛料は意外と炭水化物が多いですが、量をそれほど使うわけではありませんし代謝を上げてくれますので、クレイジーソルトで物足りないという方は、使うと良いでしょう。
※カレーパウダーは、『カレールー』のことではありませんので、お間違いのないように。
④豆板醤(とうばんじゃん)
唐辛子味噌ですので、発酵物として整腸作用もあり、風味や辛さがほしい方には良いでしょう。
原料がソラ豆なので、そこそこ炭水化物がありますが、食物繊維もそこそこあり低GIの部類です。
砂糖入りの商品があるので注意です。スーパーで選ぶときは、砂糖が入っているものではなく、純粋な塩とソラ豆と唐辛子だけで作られた物を選ぶようにしましょう。
キムチ系は砂糖や油が結構入っているので、あまりおすすめは出来ません。
④すりおろしニンニク、ショウガ、わさび
根菜類になりますので炭水化物はそこそこありますが、代謝を上げてくれますので気にせず薬味として摂ってください。お肉と炒めたり、野菜炒めに入れたりも良いです。
⑤クラッシュナッツ、ちりめんじゃこ
クラッシュナッツは、アーモンドやピーナッツを細かく砕いたものです。
カロリー(脂質)はそこそこありますが、オメガ3脂肪酸が豊富に含まれていて、悪玉コレステロールや中性脂肪を抑えたり、ストレスホルモンを抑制してくれます。
おやつに食べても良いですが、クラッシュナッツにしてサラダに掛けると、油の代わりになってコクが出ます。食感も風味も良いです。
同じく、ちりめんじゃこもサラダにトッピングするとコクが出て良いです。EPA・DHAの脂肪酸は、悪玉コレステロールや中性脂肪を抑えてくれます。オメガ3系の脂も含まれています。
一般的な植物油ですが、あまり神経質にならなくて良いです。
ひまわり油・オリーブ油・コーン油・ごま油などは、オメガ6・9系ですでに摂りすぎと言われていて、足りないのはナッツ類や魚油のオメガ3系なわけですが、一般的な植物油も「なるべく少なく」という意識があれば十分です。
一般的な植物油も、オレイン酸やリノール酸など良いところもあるので、摂りすぎなければ全然OKです。
「えごま油じゃなきゃダメ」とか「亜麻仁油にしましょう」とか無理に高級品を買う必要もないです。
炒め物でも揚げ物(なるべく少ないほうが良いですが)では一般的な植物油を使って、オメガ3の不足分をナッツ類やお魚で摂れば十分です。
お魚であれば、タンパク質もしっかり摂れます。
それでは以上が、ダイエットに良い食材の解説でした。
ちなみに「どういうメニューが良いのか?」というお料理についての詳しい解説は
⇒ ダイエットに良い食事メニュー をご覧くださいませ。
特定のメニューに偏らないように、バランス良く色んな食材が食べられる食事メニューで、楽しく美味しくダイエットを進めていきましょう(^_^)